犬用フード・おやつ

シニア犬のおやつおすすめポイントと与え方の工夫まとめ

目次

はじめに

目的

本記事は、シニア犬に合ったおやつの選び方と具体例をわかりやすく紹介します。消化力や噛む力の低下、持病のリスクをふまえ、体に負担をかけない与え方を提案します。

読者対象

シニア期に入った愛犬をもつ方、介護や食事の見直しを考えている方、獣医師から食事調整の指示を受けた方に向けています。

本記事で学べること

  • シニア犬に適したおやつの選び方(低脂肪・低塩・無添加・柔らかさ)
  • 種類別のおすすめと与え方の工夫
  • 食欲低下や持病に合わせた注意点と対応法

進め方

第2章以降で具体的なポイントと商品例、与え方の工夫を順に解説します。まずは愛犬の状態を観察し、無理のない範囲でおやつ選びを始めましょう。

シニア犬のおやつ選びのポイント

消化にやさしい素材を優先します

シニア犬は胃腸の働きが弱りやすいので、消化の良い素材を選んでください。具体例は鶏ささみ・胸肉の蒸し物、蒸したかぼちゃやさつまいも、皮をむいたりんごなどです。これらは胃に負担が少なく、消化しやすいです。

添加物や保存料はできるだけ避ける

合成保存料や人工的な香料・着色料が少ないものを選ぶと、長期的な健康リスクを下げられます。成分表示で原材料がシンプルか確認しましょう。

噛む力や歯の状態に合わせる

歯や顎が弱い場合は、柔らかいおやつや小粒タイプを選んでください。ふやかして与えられる製品や、水分を含ませる工夫も有効です。

カロリー管理を意識する

基礎代謝が下がるため太りやすくなります。おやつは全体の食事量に含め、低脂肪・低カロリーのものを選び、与える量を調整してください。

アレルギーや持病に配慮する

持病(腎臓病・心臓病など)がある場合は、獣医師に相談しながら成分を選んでください。アレルギー歴がある素材は避けましょう。

与え方の工夫

少量をこまめに与える、手で与えて飲み込みを見守る、食欲が落ちたときは温めて香りを立たせるなど、個体の状態に合わせた工夫が大切です。

シニア犬におすすめのおやつ種類別紹介

シニア犬は噛む力や消化力が若いころと変わります。ここでは代表的なおやつを種類別にわかりやすく紹介します。

低脂肪・無添加のジャーキー・スティック

  • 利点:高たんぱくで嗜好性が高く、筋肉維持に役立ちます。
  • 与え方:小さく切って回数を分けると消化に優しいです。
  • 選び方:脂肪分が少なく保存料・合成添加物不使用のものを選んでください。

くちどけの良いボーロ類

  • 利点:噛む力が弱い犬でも口どけが良く食べやすいです。
  • 与え方:おやつの代わりにご褒美として少量を。硬さを確認してから与えてください。
  • 注意:砂糖や糖類が多い物は控えめに。

野菜・果物・ヨーグルト(低カロリーで栄養補給)

  • 利点:食物繊維やビタミンが摂れ、低カロリーで体重管理しやすいです。
  • 与え方:りんごやかぼちゃ、蒸したさつまいもなどを小さくして。ヨーグルトは無糖・低脂肪を少量で。
  • 注意:ぶどう・玉ねぎは絶対に与えないでください。

低脂肪・低糖分のクッキー・ビスケット

  • 利点:歯触りがあり、歯の刺激にもなります。
  • 与え方:一日数枚を目安に。やわらかめのタイプを選ぶと安心です。
  • 選び方:原材料表示で脂質と糖分の低さを確認してください。

チーズ・マヌカハニー(嗜好性が高いもの)

  • 利点:食欲が落ちた時の強い味方で、少量で満足感を与えます。
  • 与え方:塩分や糖分が高いのでごく少量をトッピングとして使うのがよいです。
  • 注意:乳糖不耐症の犬や糖尿病の犬には避けてください。

具体的なおすすめ商品・素材

以下はシニア犬に人気のある具体的な商品と、選ぶときに役立つ素材の紹介です。用途別に短く特徴と与え方のポイントをまとめました。

馬肉パーフェクトプラス(ディアラ)

  • 特長:低脂質で高タンパク、栄養バランスに配慮されたおやつです。アレルギーが少ない素材としても選ばれます。
  • 与え方:小分けにして体重に合わせた量を。噛む力が弱い場合は細かく裂いて与えてください。

デビフ シニア犬の食事 ささみ&すりおろし野菜(ペースト)

  • 特長:ペースト状で消化しやすく、食欲が落ちた時や食事に混ぜるのに向きます。
  • 与え方:少量をぬるま湯でゆるめてフードに混ぜると香りが立ち食いつきが良くなります。

サメジャーキー ソフトチップ(BOKBOK)

  • 特長:低カロリー・低脂質で柔らかめ。噛みやすく歯に負担をかけにくいです。
  • 注意点:塩分や添加物の表示を確認し、小さく切って与えると誤飲を防げます。

瞳きらきらボーロ(aniwell)

  • 特長:目の健康をサポートする成分を配合したボーロタイプ。嗜好性が高くおやつとして使いやすいです。
  • 与え方:ご褒美に1日1〜2粒程度が目安です。過剰摂取は避けましょう。

NEO ササミ巻き もっちもちチーズ味

  • 特長:低脂肪のささみをベースに嗜好性を高めた商品。噛みやすい加工がしてあります。
  • 注意点:チーズ成分で乳糖に敏感な子は注意。量を調整してください。

デビフ(植物性乳酸菌・グルコサミン配合おやつ)

  • 特長:腸内環境を整える乳酸菌と、関節を助けるグルコサミンを配合。継続して与えることで効果が期待できます。
  • 与え方:おやつとして少量ずつ、日々の食事とのバランスを見ながら与えてください。

素材のおすすめポイントと使い方

  • 馬肉:低脂肪で消化しやすく、アレルギーが出にくい素材。茹でて細かくするだけで与えやすいです。
  • ささみ:タンパク質が豊富で消化に優れます。蒸すか茹でてほぐすと食べやすいです。
  • 白身魚やペースト野菜:DHAなどの栄養やビタミン補給に有効。加熱してから細かく刻んでください。
  • 乳酸菌・グルコサミン:補助的に使うとよいですが、薬や療法食を用いる場合は獣医師に相談してください。

どの商品も成分表示を確認し、初めて与えるときは少量で様子を見ることをおすすめします。

食欲が落ちたシニア犬への工夫

はじめに

食欲が落ちるのは年齢による変化や歯の痛み、嗅覚や味覚の衰えが原因です。まずは原因を観察し、無理に食べさせずに工夫を試してみてください。

すぐ試せる工夫

  • 温める:フードやおやつを30〜40℃程度に温めると香りが立ち、食いつきがよくなります。電子レンジで短時間、様子を見ながら温めてください。
  • 少量ずつ回数多め:一度に多く出さず、1日3〜5回に分けると負担が減ります。
  • 嗜好性の高いトッピング:チュールタイプやペースト、少量のチーズ・ヨーグルト・マヌカハニーを試します。糖分や塩分が気になる場合は量を控え、糖尿病や膵炎のある子には与えないでください。

テクスチャーと飲み込みやすさ

  • 柔らかいおやつやペーストは飲み込みやすく消化にも優れます。ドライフードはぬるま湯や低塩のだしでふやかすとよいです。
  • 噛むのがつらい子にはフードを細かく刻むかミキサーでペースト状にします。

においと視覚の工夫

  • 香りを足す:低塩の鶏スープやだしを少量加えると香りが増します。かつお節を少し振るのも効果的です。
  • 食器を変える:平たい皿や滑り止めのあるお皿にすると食べやすくなります。

食欲低下の見守り方と受診の目安

  • 体重が減る、元気がなくなる、吐き気や下痢が続く場合は早めに動物病院を受診してください。
  • 新しいトッピングは少量から始め、アレルギーや下痢がないか確認します。

これらの工夫を組み合わせて、愛犬に合った方法を見つけてください。

持病や体調に合わせた注意点

獣医師に相談する

持病がある場合はまず獣医師に相談してください。病気の種類や薬の有無で与えて良いおやつが変わります。自己判断で与えると症状を悪化させることがあるため、必ず確認します。

腎臓病のとき

腎臓病ではリンやナトリウム(塩分)を控える必要があります。おすすめは米や小麦粉ベースのボーロなど低リンのものです。内臓や乳製品はリンが高いので避けます。少量ずつ与えて、喉や便の変化を観察します。

肝臓病のとき

肝臓が弱いときは消化しやすくて良質なタンパク質を選びます。脂肪や塩分の少ない魚や白身肉、小分けの茹で野菜が安全です。処方食が出ている場合はそれに合わせてください。

膵炎(すいえん)のとき

膵炎では脂肪を極力控えます。高脂肪の肉(内臓や脂身)、油を使ったおやつは避けます。蒸した鶏の胸肉(皮なし)やかぼちゃ、さつまいもなど低脂肪の素材がおすすめです。

アレルギーが心配なとき

アレルギーがある場合は、馬肉・鹿肉・カンガルー・白身魚・野菜など、一般的にアレルギーリスクが低い素材を試します。新しいおやつは少量から始め、かゆみや下痢が出ないか確認します。

ラベルの見方と与え方の注意

成分表示で「脂肪」「塩分(ナトリウム)」「リン」の量をチェックします。おやつは一日のカロリーのごく一部にとどめ、普段の食事とのバランスを保ちます。体調変化があればすぐ中止して獣医師に相談してください。

まとめとおすすめの与え方

要点の振り返り

シニア犬のおやつは健康維持と食べやすさを最優先に選びます。低カロリー・高たんぱく・消化にやさしい素材、無添加や歯に合った硬さを基準にしてください。日々の体調や持病に合わせて量や種類を調整することが大切です。

おすすめの与え方(具体例)

  • 与える量:おやつは1日の総摂取カロリーの目安で5〜10%を目安にします。体重や運動量で調整してください。
  • 回数と時間:小分けで1〜3回。散歩後やトレーニングのご褒美、就寝前の短いリラックスタイムに与えると効果的です。
  • 切り方:小さく切って与える、または柔らかくして与えると飲み込みやすくなります。

食べやすくする工夫

  • 温める・湿らせる:少量のぬるま湯や低ナトリウムのスープで柔らかくする。
  • ペースト化:噛めない子には刻んでフードに混ぜる。
  • 嗜好性を上げる:香りの強い素材を少量混ぜて食欲を刺激する。

注意点と観察ポイント

  • 体重・便の状態・口臭を定期的に確認する。
  • 持病(腎臓病・糖尿病など)がある場合は獣医師に相談してから種類と量を決める。
  • 新しいおやつは少量ずつ試し、アレルギーや下痢がないか確認する。

日々のおやつはコミュニケーションと健康管理の両方に役立ちます。犬の様子をよく観察し、無理なく続けられる与え方を心がけてください。

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