犬用フード・おやつ

チワワのおやつ選びと手作りレシピの秘訣を詳しく解説

はじめに

本書の目的

本書は、チワワの体格や噛む力に配慮したおやつ作りのガイドです。柔らかさや安全性を重視した手作りレシピ、栄養面のポイント、与える量の目安などをわかりやすくまとめています。市販品に頼らず自作したい方にも役立つ内容です。

対象読者

チワワの飼い主さん全般、初めて手作りおやつに挑戦する方、食物アレルギーや体重管理に気をつけたい方に向けています。獣医師のアドバイスが必要な場合は別途相談してください。

本書の構成と使い方

全8章で、素材別の簡単レシピと保存法、栄養管理まで段階的に解説します。各レシピは分量と手順を明記し、調理のコツも紹介します。自分の環境や愛犬の好みに合わせて調整してください。

安全上の注意

犬に有害な食材(チョコレート、玉ねぎ、ネギ、キシリトールなど)は使用しません。新しい食材は少量で様子を見てください。体調に不安がある場合は獣医師に相談してください。

読み進める際のポイント

材料は計量を心がけ、加熱時間や冷まし方を守ると失敗が少ないです。小さく切り、噛みやすい形に整えると安全に与えられます。

チワワ向けおやつの特徴と重要性

小さくて柔らかいことが第一

チワワは体が小さく、噛む力も強くありません。手で簡単にちぎれるくらいの柔らかさと、口に入る小さなサイズが理想です。固すぎると歯や顎に負担がかかり、食べ残しや誤飲のリスクが高まります。

添加物を避ける利点

市販のおやつには保存料や着色料、香料が含まれることがあります。手作りなら不要な添加物を避けられ、素材を厳選して与えられます。たとえば塩分や砂糖を控えめにするだけでも健康維持に役立ちます。

管理栄養士監修の重要性

獣医や犬の管理栄養士が監修したレシピを参考にすると、必要な栄養素やカロリー配分を見落とさずに済みます。アレルギーや持病がある場合でも、個別に調整できる点が安心です。

与え方と量の目安

おやつは一日の総カロリーの10%以内を目安にするとよいです。初めての素材は少量から試し、24〜48時間は様子を見てください。異変があればすぐに中止し、獣医師に相談します。

保存と衛生

手作りおやつは冷蔵や冷凍で保存し、長期保存する場合は小分けにして解凍しながら使ってください。調理器具や手の衛生管理も大切です。

注意する食材

玉ねぎ、ニンニク、チョコレート、ぶどう、レーズンなどは犬に有害です。また、塩分や油分の多い食材は控えましょう。必要があれば獣医師と相談して安全な代替素材を選んでください。

簡単に作れるジャガイモ系おやつ

概要

ジャガイモを使ったおやつは消化がよく、柔らかく作れるのでチワワのトレーニング時のトリーツに向いています。ここでは「ソフトじゃがいもクッキー」と「鶏肉とサーモンのポテトケーキ」を紹介します。

ソフトじゃがいもクッキー

  • 材料(約20個分): じゃがいも 1個、スライスチーズ 1枚
  • 作り方: じゃがいもを茹でるか電子レンジで柔らかくする。皮をむいてよく潰し、細かく刻んだチーズを混ぜる。小さな一口サイズに成形し、そのまま冷ます(加熱せず提供する場合は加熱済みであることを確認)。軽くオーブンで焼く場合は140〜150℃で6〜8分、表面が薄く色づく程度にする。手でちぎれる柔らかさを目安にしてください。
  • ポイント: チーズが少量のたんぱく質とカルシウムを補います。味付けは不要です。

鶏肉とサーモンのポテトケーキ

  • 材料(小型犬1回分): じゃがいも70g、豆腐10g、鶏肉25g、サーモン25g
  • 作り方: じゃがいもを茹でて潰す。鶏肉とサーモンは火を通して細かく刻む。潰したじゃがいも、豆腐、刻んだ肉魚を混ぜて小さなケーキ型にする。ラップをかけて電子レンジ(600–700W)で約1.5〜2分加熱し、中心まで火が通っているか確認してから冷ます。蒸し器でも4〜6分で作れます。
  • ポイント: 鶏肉とサーモンで良質なたんぱく質とオメガ‑3が摂れます。加熱を確実に行ってください。

注意点と保存

  • 味付けは不要。塩、玉ねぎ、にんにくなど犬に有害な食材は使わないでください。乳糖不耐症の犬にはチーズを控えてください。アレルギーのある場合は材料を替えるか獣医に相談してください。
  • 保存: 冷蔵で2〜3日、冷凍で1か月を目安に。与える前に常温に戻すと与えやすくなります。

与え方の目安

チワワには小さくちぎって少量ずつ与えてください。トレーニング中は小さいピースを何度かに分けると効果的です。体重管理に注意し、与えすぎないようにしてください。

かぼちゃとさつまいもを使った栄養満点おやつ

1. かぼちゃスープ(シンプル)

材料:かぼちゃ100g・水200ml
作り方:かぼちゃは種と皮を取り一口大に切り、蒸すか柔らかくなるまで茹でます。熱いうちに水と一緒にミキサーで滑らかにします。塩や砂糖は不要です。少し冷ましてから与えてください。
ポイント:食物繊維とβカロテンが豊富で腸内環境に役立ちます。介護が必要な犬はさらにすりつぶして薄めると飲み込みやすくなります。

2. さつまいもボール(柔らかめ)

材料:さつまいもペースト適量、ヤギミルク小さじ1〜2
作り方:さつまいもは蒸して皮を除き、フォークで潰します。ヤギミルクを少しずつ加え、丸められる固さに調整します。小さめ(直径10mm程度)に丸め、蒸すか軽く加熱してから冷ましてください。
ポイント:嚥下力が弱いシニア犬にも与えやすい柔らかさです。

3. さつまいもの簡単ケーキ(見た目アップ)

材料:さつまいも100g、プレーンヨーグルト80g
作り方:さつまいもを蒸して潰し、ヨーグルトと混ぜます。型に入れて冷やすだけの冷やしケーキでも、耐熱容器で160℃前後で約15分焼いても良いです。冷めたらイチゴなど犬が食べられる果物で飾ります。

4. 与え方と注意点

・量はおやつとして一回ティースプーン1〜2杯が目安です。成犬・体重差に応じ調整してください。
・砂糖、塩、香辛料は加えないでください。玉ねぎやブドウは厳禁です。
・初めて与えるときは少量から始め、下痢や嘔吐がないか確認してください。
・保存は冷蔵2〜3日、冷凍は小分けで1ヶ月が目安です。

チーズを使ったケーキレシピ

① チーズケーキ(基本レシピ)

  • 材料(小型犬向け・1回分): クリームチーズ50g、ハチミツ小さじ1、米粉20g、溶き卵20g、豆乳20cc、ヨーグルト30g。
  • 作り方: オーブンを180℃に予熱します。クリームチーズを柔らかくし、ハチミツを加えて混ぜます。米粉をふるい入れ、溶き卵、豆乳、ヨーグルトを順に加えて滑らかにします。型に流し入れ、180℃で約30分焼きます。表面が薄く色づき、中央に串を刺して生地がついてこなければ焼き上がりです。
  • ポイント: 焼き上がりは粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やすと形が安定します。ハチミツは少量なら問題ありませんが、与え過ぎに注意してください。乳製品に敏感な犬は少量ずつ様子を見てください。

② バナナケーキ(マドレーヌカップ6個分の目安)

  • 材料: 薄力粉100g、熟したバナナ中2本、卵1個(目安)。
  • 作り方: バナナをよく潰し、卵を加えて混ぜます。薄力粉を加えてさっくりと混ぜ、マドレーヌ型に入れます。180℃のオーブンで約12〜15分焼きます。竹串で中央を確認し、生地がついてこなければ完成です。
  • ポイント: バナナの自然な甘さだけで十分です。砂糖や人工甘味料は使わないでください。人工甘味料(キシリトール等)は犬に有害です。

与え方と保存

  • 与える量: 成犬のチワワなら一口〜数口(ケーキの小切れ1片程度)から始め、体調を見ながら回数を調整してください。子犬や体重の少ない犬はさらに少量にします。
  • 保存: チーズケーキは冷蔵で2〜3日を目安に。バナナケーキは密閉して室温で1〜2日、冷蔵で2〜3日程度保存できます。

注意点

  • 人用の甘味料(特にキシリトール)は絶対に使わないでください。市販のチョコや一部の糖アルコールも危険です。
  • 新しい食材は少量から与え、下痢や嘔吐が出たら中止して獣医に相談してください。

野菜を活用したおやつと2段ケーキ

野菜おやつの特徴

新鮮な野菜を使うおやつは、添加物を避けられてチワワの健康維持に役立ちます。飼い主も味見できる優しい味が多く、量を調整しやすい点も魅力です。

切って焼くだけの簡単レシピ(例)

材料(小型チワワ向け):
- さつまいも 50g
- にんじん 30g
- オリーブオイル 小さじ1

作り方:
1. 野菜はよく洗って皮ごと薄切りにします。厚さは3〜4mmが目安です。
2. オリーブオイルを薄く塗り、天板に並べます。
3. 160〜180℃のオーブンで20〜30分、端が少し色づくまで焼きます。きつね色になれば取り出します。
4. 冷ましてから小さく切り、与えます(1回1〜2枚目安)。

野菜2段ケーキの作り方

材料(小さめのケーキ1台分):
- 水切りヨーグルト 100g(プレーン、無糖)※冷蔵庫で6時間水切り
- さつまいもペースト 50g(蒸してつぶす)
- にんじんペースト 20g(蒸してすりつぶす)
- ブロッコリー 小さめの房数個(蒸す)

作り方:
1. 水切りヨーグルトを作ります。ヨーグルトをキッチンペーパーに入れ、ボウルで受けて冷蔵庫で約6時間おきます。濃厚になります。
2. 型にヨーグルトの半量を敷いて平らにします。
3. その上にさつまいもペーストを重ね、軽く押して形を整えます。
4. 残りのヨーグルトを2段目として重ね、にんじんペーストやブロッコリーでデコレーションします。
5. 冷蔵庫で1〜2時間冷やしてから切り分けて与えます。小さく切り分け、1回の量はティースプーン1〜2杯を目安にしてください。

保存と注意点

  • 塩・砂糖・香辛料は使わないでください。
  • 玉ねぎ、ニンニク、ぶどう、レーズンは犬に有害です。絶対に避けます。
  • 乳製品に敏感な犬は少量から試し、下痢や嘔吐が出たら中止してください。
  • 作り置きは冷蔵で2〜3日以内に消費すると安心です。

野菜中心のおやつは準備も簡単で見た目も楽しく、特別な日のご褒美にもぴったりです。

卵を使ったふんわりおやつ

材料(小さめプリンカップ2個分)

  • 卵 1個
  • はちみつ 5〜10g(お好みで)

作り方

  1. 卵をボウルに割り入れ、ホイッパーで白身と黄身をよく混ぜます。
  2. はちみつを加えてさらになめらかになるまで混ぜます(はちみつを使わない場合はバナナペースト小さじ1や無糖りんごピューレで代用できます)。
  3. プリンカップにグラシン紙を敷き、生地を流し入れます。
  4. フライパンに蒸し器(水少量)を用意し、弱めの中火で蒸します。フタをして約8〜12分、中心まで固まったら取り出します。
  5. 粗熱が取れたら冷ましてから与えます。

ポイント・注意点

  • 卵にアレルギーがないチワワ向けのレシピです。初めて与えるときは少量で様子を見てください。
  • はちみつは糖分が高いため、子犬や糖尿病の子、体重管理が必要な子には量を減らすか使わないでください。代替として果物ペーストをおすすめします。
  • 蒸し過ぎると固くなるので、中心がふんわり固まる程度を目安にします。

保存と与え方

  • 冷蔵で2日以内に使い切ってください。1回の目安は小さじ1〜2程度をおやつとして与えるのが安全です。

ジャーキー系おやつと栄養管理

準備・基本の作り方

新鮮なささみを使い、余分な脂肪を取り除いて薄く切ります。味付けは不要で、オーブンなら低温(60〜80℃)で2〜4時間、ノンフライヤーなら120℃前後で様子を見ながら乾燥させます。ノンオイル調理なら余分な脂が出ず衛生的です。

与え方と分量の目安

チワワは小型犬のため、1回は細いストリップ1〜2本程度を目安にします。総カロリーと普段の食事量を考慮し、間食は1日の総カロリーの10%以下に抑えてください。

保存方法

冷蔵は3〜5日、冷凍なら数週間保存できます。完全に冷ました後、密閉容器で湿気を防いでください。

栄養管理のポイント

ジャーキーは良質なたんぱく源で筋肉維持に役立ちますが、ビタミンや食物繊維は不足しやすいです。毎食に5種類の野菜をトッピングする案は、少量ずつ複数の野菜を回すことで微量栄養素を補えます。油や塩、香辛料は避け、アレルギーや腎臓疾患などがある場合は獣医師や犬の管理栄養士に相談してください。

注意点

にんにく・玉ねぎ・ぶどう・アボカドなど与えてはいけない食材に注意してください。手作りレシピは専門家監修のものを参考にし、犬の健康状態に合わせて調整してください。

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