目次
はじめに
目的
本レポートは、ドッグフードに含まれる危険な原材料や添加物を分かりやすくまとめ、飼い主が日常的にできる安全対策を示すことを目的としています。特に酸化防止剤や防腐剤、甘味料などの添加物が犬の健康に与える影響に注目しました。
調査の範囲
本稿では次の点を中心に扱います。
- 添加物(酸化防止剤、保存料、甘味料など)の種類と影響の例
- 国産と海外製品での安全基準の違い
- 「無添加」表示の信頼性と注意点
- 飼い主ができる安全な選び方の基礎
なぜ重要か
犬は人と比べて成分に敏感な場合があります。長期的に摂取すると健康問題につながる可能性があるため、日々のフード選びは大切です。成分表示を読む習慣をつけるだけで、危険を減らせます。
本レポートの構成
第2章で危険とされる添加物を具体的に説明し、第3章で原材料や基準の問題点を掘り下げます。第4章で安全なドッグフードの選び方を具体的に示します。読み進めることで、実践に使える知識が身につきます。
ドッグフードに含まれる危険な添加物について
イントロダクション
ドッグフードには品質を保つために多くの添加物が使われますが、中には犬の健康に悪影響を及ぼす可能性があるものがあります。ここでは具体的な物質とその危険性、注意点をわかりやすく説明します。
酸化防止剤(没食子酸プロピル、BHT、BHA、エトキシキン)
これらは脂肪の酸化を防ぎ、保存期間を延ばすために使われます。長期摂取で発がん性の懸念、肝臓や腎臓への負担、染色体への影響が指摘されています。特にエトキシキンは過去に問題が報告されており、注意が必要です。表示にこれらの略語や成分名があれば避けることをおすすめします。
防腐剤(亜硫酸ナトリウム、亜硝酸ナトリウム)
亜硫酸ナトリウムはアレルギーや消化障害を引き起こす可能性があります。亜硝酸ナトリウムは発ガン性物質に変わるリスクがあり、特にキャットフードでは使用禁止の国もあります。犬にとっても長期的な影響が心配されます。
甘味料・糖類(キシリトール、コーンシロップ)と繊維質代替(ビートパルプ)
キシリトールは犬にとって非常に危険で、少量でも急激な低血糖や肝不全を引き起こします。コーンシロップは高カロリーで肥満や糖代謝の悪化につながりやすいです。ビートパルプは繊維の代替として使われますが、過剰だと下痢や栄養バランスの偏りを招くことがあります。
その他の注意点とラベルの見方
・成分表は原材料の多い順で記載されます。危険成分が前の方にあれば含有量が多いです。
・「天然」「無添加」と書かれていても、保存料や添加物が含まれる場合があります。成分名を確認してください。
・心配な場合は獣医師に相談し、製品を切り替える際は徐々に行って犬の様子を観察してください。
以上を参考に、愛犬の健康を第一に考えたフード選びを心がけてください。
原材料に関する安全基準の問題
日本の現状と問題点
日本のドッグフード規制は、家畜用飼料と同等、あるいはそれ以下の扱いになることがあります。食用に適さない家畜の内臓や骨、血液、ひづめ、羽、さらには死亡した家畜が原料として使える場合がある点が問題です。これらは衛生面や栄養面で不安を招きます。
海外製品との違い
欧米などでは、原料の選別や表示がより厳しく、人用に近い基準で管理される場合が多いです。したがって製品を選ぶ際は、国産か海外製かを確認してください。国名や製造国の記載が重要な手がかりになります。
表示と「無添加」表示の注意点
日本では添加物の表示規制に限界があり、「無添加」と書かれていても具体的な原料名や製造工程が明記されていないことがあります。メーカーが「無添加」をうたっても、どの成分を指すのかを確かめる必要があります。
消費者ができる確認ポイント
- 原材料リストをよく読む:『肉類』など曖昧な表記より、鶏肉・牛肉など具体名が望ましい。
- 原産国・製造国を確認する。
- 原材料は配合量の多い順に記載される点を利用する。
- 添加物や保存料の具体名があるかを見る。
- 気になる点はメーカーに直接問い合わせ、回答や証明を得る。
以上を踏まえ、表示を鵜呑みにせず、自分で情報を確認する習慣を持つことが大切です。
安全なドッグフード選びのポイント
まず確認する添加物
・酸化防止剤:エトキシキン(ethoxyquin)、BHA、BHTは避ける方が安心です。ラベルにこれらの名前がないか確認してください。
・甘味料:キシリトールやコーンシロップは犬に有害です。おやつだけでなくフードにも入っていないか見ましょう。
原材料表示の見方
・原料は重量順に記載されます。最初に肉や魚の名前がある商品を優先してください。
・「肉類」「動物性タンパク」といった曖昧な表記は避けるか、メーカーに問い合わせて中身を確認しましょう。
ビートパルプ(甜菜パルプ)について
・繊維源として使われますが、量が多いと栄養バランスを崩すことがあります。粗悪な満腹感対策として入っていないか割合をチェックしてください。
海外製品の検討
・国によって規制が厳しい場合があります。成分表示が詳細で第三者認証(AAFCO、FEDIAFなど)がある製品を選ぶと安心です。
実践的な選び方と保存法
・原材料の具体名を確認する習慣をつける。疑問があればメーカーに問い合せる。ラベル写真を取って獣医に相談すると早いです。
・開封後は密閉して涼しい場所で保管し、期限内に使い切ることで酸化や劣化を防げます。
疑問があれば、愛犬の年齢や体調に合わせた具体的な商品選びもお手伝いします。