目次
はじめに
目的
この資料は「犬に毎日与えるおやつ」に関する情報をわかりやすく整理したガイドです。おやつの選び方、適切な量、安全な食材、市販品の特徴、無添加の具体例、しつけ用おやつ、年齢別の注意点まで網羅します。
対象読者
・初めて犬を飼う方
・毎日の与え方を見直したい方
・無添加や安全性に関心のある方
本書で学べること
・毎日与えても安全なおやつの基準
・量の目安や与え方のコツ
・市販品と手作りの長所・短所
・年齢や体調に合わせた選び方
読み方のポイント
各章は実例中心に書いています。まず第2章で基本の選び方と量を確認し、その後に食材や商品例を参照すると実践しやすくなります。健康状態に不安がある場合は獣医師に相談してください。
犬に毎日与えるおやつの選び方と適切な量
なぜおやつの管理が必要か
おやつはしつけやスキンシップに便利ですが、主食の代わりにはなりません。過剰に与えると肥満や栄養バランスの乱れを招きます。日々の体重や体調を見ながら与えることが大切です。
選び方のポイント
- カロリー表示を確認する:1個あたりや100gあたりのカロリーを見てください。低カロリーのものでも量で増えると問題になります。
- 原材料がシンプルなもの:肉や魚、穀物、野菜など原材料が少なく明確なものを選びます。添加物や香料が多い物は避けましょう。
- 食べやすさと硬さ:歯や年齢に合わせて選びます。小型犬や高齢犬は小さくて柔らかいものを選ぶと安全です。
- アレルギーに配慮:過去に皮膚や胃腸の反応があれば避ける原材料を確認します。
適切な量の計算方法
一般的におやつは1日の総カロリーの約10%以内が目安です。たとえば体重5kgの犬で1日の必要カロリーが約300kcalなら、おやつは約30kcal以内に抑えます。市販のおやつのパッケージに記載されたカロリーを参考にしましょう。
与えるときの工夫と注意点
- 回数より質:少量を回数多く与えるより、目的に応じた質の良いおやつを使うと効果的です。
- 水分補給:おやつの塩分が高い場合は水を十分に用意してください。
- 体重管理:週に一度は体重を測り、増えすぎていないか確認します。
- 緊急時の対応:嘔吐や下痢、かゆみが出たらすぐに与えるのをやめ、必要なら獣医に相談してください。
犬が食べても安全な食材の種類
野菜
- アスパラガス、かぼちゃ、にんじん、さつまいも、ブロッコリー、小松菜など。
- 皮や芯を取り、加熱して柔らかくすると消化しやすくなります。
果物
- いちご、バナナ、りんご(芯・種は除く)、梨など。
- 甘みがあるため量は控えめに。種や芯は取り除いてください。
穀物・炭水化物
- お米、うどん、玄米(消化しやすく調理)など。
- 味付けせずに加熱して与えます。
肉類
- 鶏ささみ、砂肝、牛肉、馬肉など。
- 生肉は衛生面に注意し、基本は加熱して与えてください。
魚介類
- サーモン、マグロ、しらすなど。
- 骨を取って加熱または低温調理で安全に。
与え方の注意点
- 小さく切り、適量を守ること。
- アレルギーや体調変化があれば中止し、獣医に相談してください。
市販のおやつの種類と特徴
市販の犬用おやつには用途や目的ごとにいくつかの種類があります。毎日与える際の向き不向きや注意点を分かりやすくまとめます。
フリーズドライ
- 特徴:素材の風味と栄養を残しやすく、軽くて保存が利きます。
- 長所:嗜好性が高く少量で満足する子が多いです。
- 注意点:商品によっては塩分や添加物があるため原材料を確認してください。
ボーロ・小粒おやつ
- 特徴:小さくて低カロリー、しつけやご褒美に向きます。
- 長所:与えやすくカロリー管理がしやすいです。
- 注意点:甘味や小麦を多く含むものもあるので成分表示を見て選びます。
クッキー・ビスケット
- 特徴:形や硬さのバリエーションが豊富です。
- 長所:噛む楽しさがあり、長持ちするタイプもあります。
- 注意点:脂質や糖分が高い商品もあるため量を控えめにします。
ジャーキー
- 特徴:肉主体でタンパク質が多く嗜好性が高いです。
- 長所:トッピング代わりにも使えます。
- 注意点:塩分や保存料、硬さに注意して選んでください。
ガム・噛むおやつ
- 特徴:噛むことでストレス発散や歯垢の抑制効果が期待できます。
- 長所:長時間楽しめるため満足感が得られます。
- 注意点:飲み込める大きさか、硬すぎて歯を傷めないか確認してください。
デンタルケア製品
- 特徴:歯垢・口臭対策を目的としたおやつです。
- 長所:毎日の歯ケアとおやつを兼ねられます。
- 注意点:噛ませ方や成分の安全性を確認しましょう。
毎日与える際の実用ポイント
- コスパ重視なら大容量タイプを検討すると良いです。
- 味や素材をローテーションして飽きと栄養の偏りを防ぎます。
- 成分表示とカロリーを確認し、体調や歯の状態を定期的にチェックしてください。
毎日与えるのに適した無添加おやつの具体例
毎日あげるおやつは、原材料がシンプルで保存料や香料が入っていないものを選ぶと安心です。ここでは実際に市販されている無添加で毎日使いやすいおやつを具体例とともに紹介します。
- 平飼いたまごせんべい(米粉・卵・てん菜糖使用)
- 特徴:原材料が少なく、卵のタンパクと米粉のやさしい食感が特徴です。砂糖はてん菜糖で自然な甘み。軽い硬さで噛みやすく子犬から老犬まで使えます。
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量の目安:体重や運動量に合わせて1日1〜3枚を目安に小さく割って与えてください。
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ドギーマン「無添加良品 ふわサクッ!お米ぼうろ」
- 特徴:国産うるち米使用で低カロリー。サクッとした軽い食感でトレーニングにも向きます。
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量の目安:一回につき数粒、頻度を分けて与えるとカロリー管理しやすいです。
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ペティオ「素材そのまま さつまいも ひとくちタイプ 超やわらか」
- 特徴:さつまいもの自然な甘みと食物繊維が取れます。やわらかく消化にやさしいため歯が弱い犬にも適します。
- 量の目安:体重に応じて数切れ。甘みがあるので与え過ぎに注意してください。
注意点:購入前に成分表を確認し、添加物やアレルゲンが入っていないか確かめてください。体重管理のためにおやつ分のカロリーを日々の食事から差し引いて調整しましょう。新しいおやつを与えるときは少量から始め、体調変化がないか確認してください。保存は直射日光と高温多湿を避けて、開封後は早めに使い切ると安全です。
しつけやトレーニング用の毎日使えるおやつ
特徴
しつけやトレーニング用のおやつは、小さくて口に入りやすく、すぐに与えられるものが便利です。手でちぎれるソフトジャーキーは一口サイズにでき、素早く報酬を与えられます。肉系は香りが強くモチベーションが上がりやすいです。
選び方のポイント
- 小さく切れること:1〜2cm程度のサイズにして瞬時に食べられるようにします。\
- 低カロリー・高たんぱく:練習回数が多くても体重管理しやすいものを選びます。\
- 保存性と携行性:ポケットに入れても崩れにくいものが便利です。\
おすすめ商品と使い方の例
- ドギーマン「ひとくちダイス ササミミックス」:低カロリーで香りが良く、手で割りやすいのでトレーニング向きです。\
- ルークラン「BOKBOKサメジャーキー ソフトチップ」:やわらかく高たんぱくで毎日の報酬に適しています。\
使う時はさらに小さく千切り、連続報酬でもカロリー過多にならないよう量を調整します。
トレーニングでの使い方のコツ
- ご褒美はタイミング重視:正しい行動の直後に与えます。\
- バリエーションをつける:特別なときはより好物を使い、日常は低カロリー品で切り替えます。\
- 小さくして回数を増やす:少量を頻繁に与えて学習効果を高めます。
注意点
- アレルギーや原材料表示を確認してください。\
- 歯や消化に不安がある場合は獣医と相談します。
年齢別のおやつ選びのポイント
子犬(〜6か月)
- 目的:発育を助ける栄養補給としつけの習慣づけ
- 選び方:やわらかく小さく切れるものを選びます。消化に良い高タンパク・低脂肪の素材が向きます。
- 具体例:茹でた鶏ささみの小片、ペースト状のドッグフード、やわらかいジャーキーの小分け。
- 注意点:固いものや大きすぎるものは避け、噛む力と歯の生え変わりを考慮します。
成長期(生後6か月〜1〜2年)
- 目的:歯と筋肉の発達を支える
- 選び方:噛む力がつくので、比較的固めのおやつも与えられます。噛むことで歯垢が落ちやすいタイプも有効です。
- 具体例:歯みがき効果のある硬めのスナック、低脂肪ジャーキー、耐久性のあるナチュラルチュー(サイズに注意)。
- 注意点:喉に詰まらせない大きさで与えます。
成犬(成人期)
- 目的:体重管理と健康維持
- 選び方:カロリーを抑えたおやつや、栄養バランスの良い素材を選びます。トレーニング用は小さくて低カロリーのものが便利です。
- 具体例:さつまいもチップ、低カロリートリーツ、野菜ベースのスナック。
高齢犬(シニア)
- 目的:消化の負担を減らし、噛みやすさを重視
- 選び方:柔らかくて水分を含むものや、関節ケア成分を含むおやつが適します。塩分や脂肪は控えめに。
- 具体例:蒸し野菜の小片、軟らかいチキンペースト、関節サポート入りの無添加おやつ。
共通の注意点
- 与える量は体重や普段のフード量を考えて調整します。体重増加やアレルギー症状が出たらすぐに中止してください。
- 原材料を確認し、人工添加物や危険な食品(チョコレート、キシリトール等)は避けます。