目次
はじめに
「犬が炎症性腸疾患(IBD)と診断されたけれど、手作り食を与えても大丈夫?」
「お腹に負担をかけないためには、どんな食材を選び、何を避ければいいの?」と迷っていませんか。
下痢や嘔吐、食欲の低下などが続く愛犬を前にすると、少しでも食べやすいものを用意したいと思う一方で、自己判断で食材を変えて症状が悪化しないか心配になりますよね。
この記事では、手作り食を取り入れる際の考え方や与えてよい食材・避けたい食材、食事を用意するときの注意点を紹介します。
炎症性腸疾患(IBD)の犬に手作り食は与えてもいい?

炎症性腸疾患(IBD)の犬でも、体調や治療方針によっては手作り食を取り入れられる場合があります。
手作り食が向いているケースと注意が必要なケースを確認したうえで、自己判断で食事を切り替えないことが大切です。
手作り食が向いているケースと注意が必要なケース
手作り食は、獣医師と相談しながら食材や1日の給与量を決められる場合に取り入れやすい方法です。
ただし、下痢や嘔吐が続いている、体重が減っている、食欲が落ちているときは、自己判断で食事を変えるのは避けましょう。
症状が落ち着いているか、必要な栄養をきちんと補えるかを確認しながら進めることが大切です。
自己判断で食事を切り替えないほうがよい理由
IBDの犬は、食事内容を急に変えることで、下痢や嘔吐などの症状が悪化する場合があります。
また、治療のために療法食や特定の食材を選んでいる場合は、ほかの食材を加えることで食事管理に影響することもあります。
手作り食へ切り替えたいときは、現在の症状や治療内容を獣医師に伝え、使える食材や切り替え方を相談しながら進めましょう。
炎症性腸疾患の犬に適した手作り食のポイント
炎症性腸疾患の犬に手作り食を与える場合は、胃腸への負担をできるだけ抑えられる内容にすることが大切です。
新しい食材を一度に増やすと体調変化の原因を判断しにくくなるため、少量ずつ取り入れて便や食欲の変化を確認します。
消化しやすい食材を選ぶ
炎症性腸疾患の犬には、胃腸への負担を考えながら、消化しやすい食材を選ぶことが大切です。
これまで食べたあとに下痢や嘔吐が見られた食材は避け、獣医師から食材について指示を受けている場合は、その内容に沿って与えましょう。
食後は便の硬さや回数、食欲などを確認しながら、愛犬の状態に合っているかを見ていきます。
脂肪分を控え・加熱して与える
脂肪分の多い食事は胃腸の負担になることがあるため、脂身の多い食材や油をたくさん使った調理は控えましょう。
肉や魚などを使う場合は生のまま与えず、中心部までしっかり火を通してから与えることが大切です。
調理方法も油で炒めるより、ゆでる・蒸すなど、余分な油を使わない方法を選ぶとよいでしょう。
新しい食材は少量ずつ取り入れる
新しい食材を取り入れるときは、一度にいくつも追加せず、1種類ずつ少量から試していきましょう。
食べたあとは便の硬さや回数だけでなく、嘔吐の有無や食欲などにも変化がないか確認します。
下痢や嘔吐などが見られた場合はいったん与えるのをやめ、症状が続くようであれば獣医師に相談してください。
炎症性腸疾患の犬におすすめの食材と避けたい食材
炎症性腸疾患の犬に手作り食を与える場合は、腸への負担や症状への影響を考えて食材を選ぶことが大切です。
ただし、適した食材は犬の症状や治療内容によって異なるため、獣医師に確認しながら選びましょう。
与えてよい食材
炎症性腸疾患の犬には、獣医師と相談しながら、消化しやすく体調に合った食材を選ぶことが大切です。
たんぱく源では脂身を取り除いた鶏むね肉や白身魚、炭水化物ではやわらかく加熱した白米やじゃがいもなどが候補になります。
ただし、食材への反応には個体差があるため、これまで症状が出たものは避け、与えてよい食材を獣医師に確認しておくと安心です。
鶏むね肉や白身魚以外に、どのような食材を選べばよいのか迷う場合は、IBDの犬に向いている食材を種類別に確認しておくと安心です。
▶犬の炎症性腸疾患(IBD)で食べていいものは?おすすめの食材と選び方
避けたほうがよい食材
脂身の多い肉や揚げ物などは胃腸への負担になることがあるため、できるだけ避けましょう。
また、玉ねぎや長ねぎ、チョコレート、ぶどう・レーズンなど、犬に中毒を起こすおそれがある食材は与えないことが大切です。
IBDの治療で除去食を行っている場合は、治療の妨げにならないよう、指定されたもの以外を自己判断で加えず獣医師の指示に従いましょう。
炎症性腸疾患の犬向け手作り食の基本
炎症性腸疾患の犬に手作り食を取り入れる場合は、使用する食材を増やしすぎず、犬の状態に合わせた内容から始めることが大切です。
現在の食事から急に切り替えるのではなく、獣医師と相談しながら段階的に進めましょう。
簡単に作れる手作り食の基本例
手作り食は、獣医師から許可された肉や魚などのたんぱく源と、白米などの炭水化物を組み合わせて作ります。
肉は脂身や皮を取り除き、味付けや油は加えず、ゆでる・蒸すなどの方法で中心までしっかり火を通しましょう。
食材をむやみに増やさず、犬の体重や治療内容に合わせて、獣医師から指示された量を与えることが大切です。
実際にどのくらいの量を与えればよいのか分からない場合は、体重に合わせた手作り食の量も確認しておきましょう。
▶犬の手作りご飯は1日何グラム?体重別の量と与え方の目安
食事を切り替えるときの進め方
現在の食事から手作り食へ切り替えるときは、一度にすべて変更せず、獣医師と相談しながら段階的に進めましょう。
切り替えている間は、便の硬さや回数、嘔吐の有無、食欲などを毎日確認しておくと、体調の変化に気づきやすくなります。
下痢や嘔吐が見られたり、食べる量が減ったりした場合は、自己判断で続けず獣医師に相談してください。
手作り食を続けるときに注意したいこと
炎症性腸疾患の犬に手作り食を続ける場合は、毎日の食欲や便の状態、嘔吐の有無などを確認することが大切です。
体重や症状の変化を記録し、獣医師と相談しながら食材や食事量を調整していくことが重要です。
受診を検討したほうがよい症状
下痢や嘔吐を繰り返す、食欲が落ちる、元気がない、体重が減るといった変化が見られた場合は、動物病院への受診を検討しましょう。
血便が出る、水を飲めない、何度も吐いてしまうなど症状が強いときは、食事だけで様子を見続けず、早めに診てもらうことが大切です。
受診するときは、症状が始まった時期や便・嘔吐の回数、食べたものと量を整理しておくと、獣医師に状態を伝えやすくなります。
下痢が続いていると、どのくらい様子を見てよいのか迷うこともあります。受診のタイミングに迷う場合は、下痢が続く日数や症状もあわせて確認しておきましょう。
▶犬の下痢は何日まで様子を見ていい?動物病院へ行く目安を解説
獣医師と相談しながら食事管理を続けるポイント
毎日の食事内容や量、食欲、便の状態、嘔吐の有無などを記録しておくと、愛犬の小さな変化にも気づきやすくなります。
体重も定期的に測り、大きな増減がないか確認しながら、診察時に記録した内容を獣医師へ伝えましょう。
食材の追加や変更、1日の食事量を調整したい場合も、愛犬の状態を見ながら獣医師と相談して進めることが大切です。
まとめ
犬の炎症性腸疾患(IBD)で手作り食を取り入れる場合は、獣医師と相談しながら、愛犬の症状に合った食材や量を選ぶことが大切です。
食事を変えたあとは、食欲や便、嘔吐の有無などを確認し、体調の変化を見守りましょう。
下痢や嘔吐を繰り返す、食欲や元気がなくなるなどの変化が見られたときは、無理に手作り食を続けず動物病院へ相談してください。
愛犬の様子を確認しながら、負担の少ない食事管理を続けていきましょう。