目次
はじめに
「リンパ腫の抗がん剤治療を始めてから、愛犬が急にドライフードを食べなくなったけれど大丈夫?」
「おやつや柔らかいものは食べるのに、いつものフードだけ残すときはどうしたらいい?」と心配になっていませんか。
治療中の愛犬が器の前まで来てもにおいを嗅ぐだけで離れたり、昨日まで食べていたフードを口にしなくなったりすると、抗がん剤の影響なのか、リンパ腫による体調の変化なのか判断に迷いますよね。
この記事では、リンパ腫の抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなる主な原因、自宅で試せる食事の工夫、動物病院へ相談したい状態について解説します。
ドライフードを食べなくなったときに自宅でできる対応は?
抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなったときは、無理にいつものフードを食べさせようとせず、その日の体調に合わせて食べやすい方法を試します。
ここでは、自宅で試せる具体的な対応を3つに分けて説明します。
抗がん剤の副作用で食欲が低下することがある
抗がん剤治療中は、副作用の影響で食欲が落ち、これまで食べていたドライフードを残すことがあります。
治療後に食べる量が減ったときは、1回の食事だけで判断せず、1日を通してどのくらい食べられているか確認してあげましょう。
ほとんど食べられない状態が続く場合は、無理に食べさせようとせず、担当の獣医師へ相談してください。
吐き気や口内炎でドライフードを食べづらくなることがある
抗がん剤治療中は、吐き気や口内炎などによって、硬いドライフードが食べづらくなることもあります。
食器には近づくのに食べない、口に入れても落としてしまうといった様子があれば、食べるときに不快感や痛みがないか確認してみましょう。
吐き気が続いている場合や、口の中に赤み・ただれが見られる場合は、無理に食べさせず獣医師へ相談することが大切です。
病気の進行や体調の変化が影響している場合もある
ドライフードを食べなくなった理由は、抗がん剤の副作用だけでなく、病気の進行や体調の変化が関係している場合もあります。
以前より食べる量が減った、体重が落ちてきた、元気がないなど、普段と違う様子がないか確認してあげましょう。
食欲が戻らない状態が続いたり、ほかにも気になる症状が見られたりするときは、その変化を担当の獣医師へ伝えてください。
ドライフードを食べなくなったときに自宅でできる対応
抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなったときは、無理に食べさせるのではなく、愛犬が口にできるものを探すことが大切です。
ここでは、自宅でできる3つの対応について説明します。
無理に食べさせず食べられるものを優先する
ドライフードを嫌がるときは、無理に口へ入れようとせず、そのときに食べられるものを優先してあげましょう。
食事を出したあとは、食べた量や残した量を確認しておくと、1日を通した食事量を把握しやすくなります。
食べられる量が少ない場合も無理強いせず、愛犬が自分から口にできるものを少しずつ探してみてください。
ウェットフードやふやかしたフードを試す
硬いドライフードを食べにくそうにしている場合は、ウェットフードに替えたり、ぬるま湯でふやかしたりする方法があります。
ドライフードをふやかすときは、中心まで十分にやわらかくなっていることを確認してから与えましょう。
食感がやわらかくなることで口や噛むときの負担が減り、ドライフードのままでは食べにくい犬でも口にできることがあります。
食事環境やフードの温度を工夫する
食事は人の出入りや大きな音が少ない場所に用意し、愛犬ができるだけ落ち着いて食べられる環境を整えてあげましょう。
また、フードを人肌程度に温めると香りが立ち、食欲を刺激できることがあります。
温めたあとは指で触れて熱すぎないことを確かめ、愛犬が自分から食べ始めるか様子を見てあげてください。
動物病院へ早めに相談したほうがよいケース
抗がん剤治療中の犬がドライフードを食べなくなった場合、自宅で工夫しながら様子を見られることもありますが、食欲低下の程度やほかの症状によっては早めの受診が必要です。
ここでは、動物病院へ早めに相談したほうがよい3つのケースについて説明します。
24時間以上ほとんど食べない場合
抗がん剤治療中の犬が24時間以上ほとんど食べられていない場合は、自宅で様子を見続けず、動物病院へ相談しましょう。
いつから食欲が落ちているのか、最後に食べた時間やその後に口にできた量を確認しておくと、診察の際に状況を伝えやすくなります。
少量しか食べられない状態が続いている場合も、無理に食べさせようとせず担当の獣医師へ相談してください。
嘔吐や下痢、ぐったりした様子がみられる場合
食欲が落ちているだけでなく、嘔吐や下痢を繰り返す、ぐったりして動きたがらないといった症状がある場合は、早めに動物病院へ相談することが大切です。
嘔吐や下痢が始まった時間や回数、普段と比べた元気の程度などを確認しておきましょう。
症状が続いているときは、食欲が戻るまで自宅で待つのではなく、担当の獣医師へ連絡してください。
抗がん剤治療後も食欲低下が続く場合
抗がん剤治療後もなかなか食欲が戻らず、普段より食べる量が少ない状態が続いている場合は、担当の獣医師へ相談しましょう。
抗がん剤を投与した日時や食欲が落ち始めた時期、1日にどのくらい食べられているかを記録しておくと、治療後の変化を伝えやすくなります。
食欲低下が続いていることを具体的に伝え、受診や今後の食事について相談してみてください。
抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなったときに知っておきたいこと
抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなっても、必ずしもドライフードだけを食べさせ続ける必要はありません。
ここでは、食事と治療を続けるうえで知っておきたい3つのポイントを説明します。
ドライフードにこだわる必要はない
抗がん剤治療中にドライフードを食べなくなったときは、無理にいつものフードだけを食べさせようとする必要はありません。
硬さやにおいを嫌がるようであれば、そのときの体調に合わせて、口にしやすい形状や種類の食事を選んであげましょう。
何なら食べられるのかを確認しながら、実際に食べた量も毎日記録しておくと安心です。
食べないからといって抗がん剤が効いていないとは限らない
ドライフードを食べなくなったからといって、それだけで抗がん剤が効いていないと判断することはできません。
食欲は抗がん剤の副作用やその日の体調などによっても変わるため、食べる量だけで治療の効果を判断するのは難しいからです。
抗がん剤がどの程度効いているかは、診察や検査の結果をもとに担当の獣医師へ確認しましょう。
治療方針は自己判断で変更せず担当獣医師へ相談する
食欲が落ちて心配な場合でも、飼い主さんの判断だけで抗がん剤の量を減らしたり、治療を中止したりするのは避けましょう。
食べられた量や食欲が落ち始めた時期、そのほかに気になる体調の変化があれば記録しておくと、獣医師へ状況を伝えやすくなります。
治療を続けるか、投与量や間隔を調整するかについては、愛犬の状態を診てもらったうえで担当の獣医師と相談して決めることが大切です。
まとめ
リンパ腫の抗がん剤治療中は、副作用や体調の変化によってドライフードを食べなくなることがあります。
無理に食べさせず、ウェットフードやふやかしたフードなど、そのとき口にしやすい食事を試してみましょう。
食欲低下が続く場合や、嘔吐・下痢、元気がないなどの症状があるときは、早めに担当の獣医師へ相談してください。
食べないことだけで治療効果を判断せず、愛犬の体調を見ながら獣医師と治療や食事について相談していくことが大切です。