目次
はじめに
本書の目的
犬の健康に関心を持つ飼い主さん向けに、乳酸菌入りおやつの選び方と与える際の注意点、さらにおやつ以外で乳酸菌を補う方法をやさしく解説します。専門用語は極力使わず、具体例を交えて説明します。
乳酸菌おやつが注目される理由
乳酸菌は腸内の“良い菌”を助け、便通や免疫のサポートに役立ちます。おやつなら毎日の習慣に取り入れやすく、食欲が落ちたときでも与えやすい利点があります。
読むと分かること
・おやつに含まれる成分の見方
・安全に与える量や頻度の目安
・アレルギーや賞味期限など注意点
・ヨーグルトやサプリなど、おやつ以外の選択肢
本書の構成
第2章はおやつの選び方、第3章は与えるときの注意点、第4章はおやつ以外で乳酸菌を補う方法を具体的に解説します。どうぞ気軽に読み進めてください。
乳酸菌おやつの選び方
はじめに
犬用と明記された商品を選ぶことが大切です。犬に合わない成分や濃度があると逆に負担になることがあります。
成分で見るポイント
- 乳酸菌(生きているかどうかが書かれていると安心です)。
- オリゴ糖や食物繊維は腸内の善玉菌を増やす助けになります。具体例:イヌリンや難消化性デキストリンなど(成分名が書かれている商品を選んでください)。
- 原材料は表示順に多いものが先に来ます。主原料が肉や魚で、添加物や人工香料が少ないものを選びましょう。
カロリー・脂肪・塩分の確認
おやつは習慣的に与えることが多いので、カロリーが低めで、脂肪・塩分も控えめな商品が望ましいです。パッケージの1回分・1日分の目安を見て、体重や年齢に合った量を守ってください。
年齢・体型・健康状態に合わせる
- 子犬は栄養バランスを崩さないものを。成犬は体重管理に注意。高齢犬は歯にやさしい柔らかめのタイプを選びます。
- アレルギーがある場合はアレルゲン不使用の表示を確認してください。
信頼性と使いやすさ
メーカーの情報が明確で、成分量や保存方法がしっかり書かれている商品を選ぶと安心です。獣医師の推奨やレビューも参考にしてください。
与えるときの注意点
少量から始める
いきなり多く与えると下痢や軟便になります。まずはごく少量(普段のおやつの1/4程度)から始め、24〜48時間様子を見てください。問題がなければ徐々に量を増やします。
犬用製品を優先する
人間用の牛乳や塩分・脂肪の多いチーズは避けてください。乳糖に弱い犬がいます。犬用に設計された乳酸菌おやつやサプリを選ぶと安全性が高いです。
年齢・体重・体調に応じた量
子犬や高齢犬は消化力が弱いのでさらに少なめにします。体重に応じた給与量は商品の表示を目安に、獣医と相談してください。
アレルギーと持病に注意
アレルギーや慢性疾患がある場合は、与える前に獣医に相談してください。食欲不振や嘔吐が続くときは中止します。
与え方と保存
風味を付けたものや高脂肪のものは避けます。開封後は表示通り保存し、期限内に使い切ってください。
異変が出たら
下痢や嘔吐、元気消失が見られたら与えるのをやめ、必要なら獣医に連絡してください。
おやつ以外で乳酸菌を補う方法
ヨーグルト・チーズなどの乳製品を少量使う
無糖・低脂肪・味付けなしのヨーグルトやナチュラルチーズを、ごく少量トッピングとして使えます。目安は小型犬でティースプーン1杯、成犬中型で大さじ1杯程度です。牛乳や生乳は下痢の原因になることがあるので与えないでください。初めて与えるときは少量から始め、数日観察して合わなければ中止してください。
犬用の乳酸菌サプリメントを使う
犬専用のプロバイオティクスは、乳酸菌や食物繊維を組み合わせた製品が多く、毎日のごはんやおやつに混ぜて使えます。製品ごとの用量を守り、パッケージの注意書きを確認してください。原材料にアレルギーがないかも事前にチェックしましょう。
食物繊維で腸内環境を整える
かぼちゃやさつまいもなど、茹でて潰した野菜を少量与えるとお腹の調子を整える助けになります。繊維は腸内の善玉菌のエサになるため、乳酸菌と一緒に取り入れると効果的です。
与え方のポイントと注意点
・新しいものは数日に分けて少しずつ増やす。\n・便の状態や食欲、元気を毎日観察する。\n・子犬、妊娠中・持病のある犬は獣医師に相談する。\n・保存は表示に従い、傷んだら捨てる。
日々のごはんに無理なく取り入れ、愛犬の様子を見ながら調整してください。