犬用フード・おやつ

犬がおやつをすぐ食べない理由と簡単にできる対策法

はじめに

犬がおやつをすぐに食べなかったり、食いつきが悪いと心配になりますよね。本書はそんなときに考えられる原因と、家庭でできる対策をわかりやすくまとめたガイドです。主な原因を4つに分けて、チェックポイントや対応方法を順に説明します。

  • 体調不良:元気がない、嘔吐や下痢、口の中の違和感などは食欲低下のサインです。
  • ストレス:環境の変化や来客、音が原因で警戒していることがあります。
  • 好み:味や食感、匂いの好みが合わない場合もあります。
  • しつけ:待ての習慣、食べる時間帯、与え方が影響することがあります。

本章では全体の概要と使い方をお伝えします。以降の章で、まず確認したいポイント、家庭でできる具体的な対策、ご飯とのバランスの取り方、そして必要なら獣医に相談する目安を順に紹介します。ゆっくり観察し、無理のない方法で対応していきましょう。

よくある原因

体の調子の変化

食欲が落ちる代表的な理由は、体調不良です。下痢や嘔吐、熱、口の痛み(歯ぐきや歯の不具合)などがあると食べにくくなります。普段より元気がない、よだれが多い、口を触られるののを嫌がるなどが見られたら注意してください。

年齢による変化

年をとると味の好みや噛む力が変わります。歯がすり減ったり抜けたりすると硬いものを避けるようになりますし、基礎代謝が下がり活動量が減ることで食欲も落ちます。

環境やストレス

引っ越し、来客、大きな音、家具の配置替えなどの環境変化は強いストレスになります。ストレスで胃の調子を崩したり、落ち着かず食べられなくなることがあります。

運動不足や留守番の長さ

日中に体を動かさないと消化や食欲が低下します。長時間の留守番が続くと生活リズムがくずれ、食事時間に食べない習慣がつきます。

食べ物の好みと学習

おやつの匂いや硬さ、サイズが好みに合わないことがあります。また、過去に食事のあと不快な経験(体調不良や叱られたなど)をすると、その食べ物を避ける学習が起きます。

必要なら獣医師に相談してください。特に食欲不振が数日続く、体重減少や血便・嘔吐がある場合は早めの受診をおすすめします。

まずチェックしたいこと

緊急性を判断するポイント

元気がない、ぐったりしている、下痢・嘔吐・発熱・咳・呼吸が荒い、水をほとんど飲まない、急激な体重減少がある場合は、すぐに病院へ連絡して診察を受けてください。これらは重症のサインです。

獣医師に伝えるためのメモ項目

  • いつから食べない/症状が出たか(日時を記録)
  • 最後に食べた物と量、食べた時の様子
  • 嘔吐や下痢がある場合は回数・色・中身の有無
  • 水の飲み方(回数・量)と排尿の有無
  • 体重変化(急に減っていれば要注意)
  • 生活環境の変化や新しい食べ物・薬・植物に触れたか

家で観察するときのチェックポイント

  • 呼吸の速さや苦しそうかどうかを動画で記録する
  • 歯茎や舌の色(赤い・白い・青白い)を確認する
  • 触って熱い・冷たい、痛がる部位がないか確かめる

必要な情報をそろえておくと、獣医師が早く適切に対応できます。不安な場合は迷わず受診してください。

家でできる対策

おやつの工夫

・小さくちぎる:一口サイズにすると飲み込みやすく、量の管理もしやすくなります。特に硬いおやつは細かくするか割って与えてください。
・柔らかめに替える:ふやかしたビスケットや犬用のやわらかいおやつに変えると食べやすくなります。高齢犬や歯が弱い犬に有効です。
・匂いの強いものを選ぶ:嗅覚で食べ物を探す犬には、香りの強いおやつが効果的です。嗜好性が上がると食いつきがよくなります。

与えるタイミングとメリハリ

・お腹がすいている時を狙う:散歩や遊びの後など、活動でお腹がすいた時間に与えると効果的です。
・食事の前後は時間をあける:食事直前や直後は胃が満たされていたり、規則正しい食事習慣を乱すので避けましょう。
・回数と量を決める:一日の総カロリーを考えて、回数や一回分の量を決めます。

保存と安全確認

・賞味期限と保存状態を確認する:湿気やにおいの変化がないか定期的にチェックしてください。カビや変色があれば与えないでください。
・誤飲・窒息対策:小さなおやつでも飲み込みそうな犬は目を離さず、必要ならさらに小さく切るか与え方を工夫します。

しつけと家族のルール統一

・タイミングを家族でそろえる:家族間で与える時間や量を統一すると、ねだりや要求吠えが減ります。
・要求に負けない:ねだられたときにすぐに与えるとルールが崩れます。代わりに落ち着いたら褒めるなど別の反応をしましょう。
・おやつ以外の報酬も使う:撫でる、褒める、遊ぶといった食べ物以外の報酬も取り入れるとバランスが取れます。

ご飯とのバランス

総合栄養食を最優先に

まず大事なのは、日々のご飯が総合栄養食かを確認することです。犬に必要な栄養は総合栄養食で設計されています。おやつは補助と考え、主食をしっかり食べることを優先してください。

ご飯を残しておやつも食べない場合

ご飯もおやつも進まないときは、体調のサインかもしれません。元気や排泄、発熱の有無を見て、数食続くなら動物病院で相談しましょう。誤飲や歯の痛み、消化器のトラブルが原因のことがあります。

ご飯は食べるがおやつだけ食べない場合

主食は食べるのにおやつだけ拒否するなら、おやつ自体に問題があることが多いです。例えば硬すぎる、匂いが弱い、味が好みでない、包材の香りが残っているなどです。年齢や歯の状態を考え、柔らかめや小さめのものを試してください。

与え方と種類の工夫

おやつは手から与える、細かく砕く、主食に混ぜると受け入れやすくなります。嗜好性の高い素材(チーズや茹でた鶏胸など)で試して、少量ずつ種類を変えて好みを探しましょう。歯や体重管理に配慮し、カロリーは一日の総摂取量の約10%以内に抑える目安が役立ちます。

注意点

匂いや見た目がいつもと違うと品質の問題もあります。古いおやつや保存状態の悪いものは避けてください。体調や好みの変化は年齢とともに起こるため、柔軟に対応しましょう。

もし差し支えなければ

以下の情報を教えていただければ、より具体的で安全なおやつの提案や受診の目安をお伝えできます。

教えていただきたいこと

  • 犬種、年齢、体重
  • 最近の食欲や元気の様子(いつも通りか、変化があるか)
  • 排便の状態(回数、硬さ、血便の有無)
  • 普段のごはんの種類と量(ドライ/缶詰/手作りなど)
  • おやつの種類、与える時間、量、頻度
  • 既往症やお薬、アレルギーの有無

教えてもらえるとできること

  • 体重や年齢に合わせたおやつのタイプと目安量を提案します
  • 与え方の注意点(硬さ、サイズ、与えるタイミング)を具体的にお伝えします
  • 症状が続く場合や受診をおすすめする目安(嘔吐が続く、血便、ぐったりしている、呼吸が苦しそうなど)を示します

もし写真や動画があれば

  • おやつのパッケージの成分表示、与えている様子、排泄物の写真は診察時にも役立ちます

共有にあたっての注意

  • 個人情報は不要です。差し支えある項目だけでも構いません
  • 緊急の症状がある場合は、すぐに動物病院に連絡してください

差し支えなければ、上の項目のうち分かる範囲で教えてください。具体的に教えていただければ、より適したアドバイスをお出しします。

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