目次
はじめに
食事の時間は毎日のリズムの一部です
犬の朝ごはんは、毎日ほぼ同じ時間に与えることをおすすめします。生活リズムを一定にすると、消化や食欲が安定しやすく、飼い主さんと犬双方の日常が整います。
回数と一日のバランス
成犬は一般に1日2回か3回の食事が多く、朝のごはんはそのうちの重要な一回です。たとえば、2回食なら朝7時と夜7時、3回食なら朝7時・昼1時・夜7時のように、1日の食事間隔を均等にすると良いでしょう。
与え方の基本的な考え方
運動後に与える習慣をつけると、食欲が出やすくなります。運動の直後は落ち着かせてから与えると安全です。毎日ほぼ同じ時間にすることで、犬が食事時間を覚えやすく、無駄な要求行動も減ります。
この章では、朝ごはんを安定させる理由と基本的な目安をお伝えします。次章では具体的な時間の目安を扱います。
朝ごはんの目安時間
目的と基本ルール
朝ごはんの時間は「毎日ほぼ同じ時間に与える」ことが何より大切です。犬は習慣を好み、規則正しい食事で消化や便通が安定しやすくなります。
成犬・1日2回の目安
一般的な目安は朝6〜7時、夜18〜19時で、約12時間あけるスケジュールです。この間隔は消化とエネルギーのバランスが取りやすく、飼い主の生活リズムにも合わせやすい点が魅力です。朝は起床してから30〜60分以内に与えると、その日の活動に必要なエネルギーが得られます。
1日3回の目安
朝6〜7時、昼13〜14時、夜20〜21時のように、各回を7時間前後あける配分がよく使われます。小型犬や高齢犬、消化が敏感な子では3回食が向きます。昼に少量を挟むことで空腹時間が短くなり、血糖の安定につながります。
実用的な注意点
- 朝食後すぐの激しい運動は避け、落ち着いた散歩や軽い遊びにとどめます。
- 飼い主の都合で時間が前後する場合は、徐々に10〜20分ずつ調整してリズムを作ります。
- 体重や便の状態を見て、回数や量を調整してください。
与え方のポイント
朝すぐに与えない理由
朝起きてすぐより、軽く散歩や体を動かしてから与えると食欲がわき、消化もスムーズになります。運動は軽めでかまいません(5〜20分程度)。強い運動直後は逆に負担になるので避けてください。
時間は厳密でなく「毎日ほぼ同じ」にする
分単位でそろえる必要はありません。大切なのは生活リズムに合わせて「毎日だいたい同じ時間・同じ間隔」を保つことです。たとえば朝食は起床後30〜60分、夕食は寝る2〜3時間前といった幅を決めておくと続けやすいです。
量と回数の調整方法
体格や年齢に応じて量を調整します。最初はパッケージや獣医の目安を参考にし、様子を見ながら少しずつ増減してください。食べ残しが多ければ量を減らし、体重が増えすぎれば回数や量を見直します。
水分・食事の温度と配慮
食事の温度は常温かやや温めが消化にやさしいです。飲水は食前後に自由にできるようにしておくと安心です。
おやつと食事の区別
おやつは食事の補助と考え、カロリーを計算に入れて与えてください。食事30分前後のおやつは食欲を乱すので避けましょう。
体調不良時や予定が変わったとき
食欲がない・嘔吐や下痢があるときは無理に与えず獣医に相談してください。外出や旅行で時間が変わるときは、普段のリズムに近づける工夫をします。
実践のコツ
タイマーやスマホのリマインダーで時間帯を決め、家族で共有すると習慣化しやすいです。日々の記録をつけると、変化に気づきやすくなります。
年齢や体質での調整
子犬の場合
子犬は消化能力が未熟なため、1日3〜4回に分けて与えると負担が減ります。量は成犬用の総量を基準に体重と成長段階で調整し、食事は成長用フードを使ってください。急に量を増やさず、体重増加を見ながら調整します。
胃腸が弱い犬・空腹で吐きやすい犬
胃が敏感な犬は少量をこまめに与えると安定します。消化に優しい食材(例:茹でた鶏胸肉とごはん)や消化助けるタイプのフードを短期間試してください。食後すぐの激しい運動は避け、吐きやすさが続く場合は獣医に相談します。
シニア犬の場合
年を取ると一度にたくさん食べにくくなるため、1日3〜4回に分けると消化が楽です。硬いフードが飲みにくければお湯でふやかす、ウェットフードを混ぜるなどの工夫をしてください。咀嚼や歯の状態を定期的に観察します。
与え方の実践例と注意点
総カロリーはなるべく変えずに回数で分けます。変化は数日から1週間かけて徐々に行い、食欲・便・体重を確認してください。嘔吐や下痢、体重減少が続くときは早めに獣医へ相談しましょう。