はじめに
本調査の目的
本調査は、犬の食事管理を自動化する「タイマー式自動給餌器」について、基本的な情報を分かりやすくまとめたものです。製品ごとの機能やタイプ、選び方のポイントを整理し、実際に使う際の注意点も紹介します。
誰のための内容か
仕事や旅行で家を空けがちな方、毎回同じ分量で与えたい方、多頭飼育で給餌管理を簡単にしたい方に役立ちます。高齢犬や食事管理が必要な犬の飼い主さんにも参考になります。
本書の読み方
続く章で、タイマー式給餌器の仕組みと主な機能、代表的なタイプ、具体的な製品例、そして選ぶ際のポイントを順に解説します。写真や操作例を交え、初めてでも分かりやすい説明を心がけました。
注意点（簡単に）
自動給餌器は便利ですが、獣医師の指示に従うべきケースや、給餌器に適さないフードもあります。導入前に犬の健康状態と餌の形状を確認し、初回は短時間の試運転をしてください。
タイマー式自動給餌器とは
概要
タイマー式自動給餌器は、事前に設定した時間に自動でペットに餌を出す機器です。仕事や外出で家にいないときも、毎日決まった時間に食事を与えられます。飼い主が手動で与える手間を減らし、生活リズムを整える助けになります。
仕組みの簡単な説明
内部にタイマーと餌を入れる容器があり、設定時間になると容器の扉や回転ディスクが動いて餌が落ちます。電池式と電源コード式があり、音やライトで給餌を知らせる機種もあります。分量は回転回数やスプーンの大きさで調整します。
主な利点
- 規則正しい給餌：毎日同じ時間に餌を与えられます。
- 分量管理：過食防止やダイエット管理に役立ちます。
- 飼い主の不在時の安心感：外出や出張時にも対応できます。
向いているペットと餌の種類
ドライフードや固形のペレットに適しています。ウェットフードや液状のものは詰まりやすく向きません。小型犬、猫、ウサギなどに向いている機種が多いです。
注意点とお手入れ
給餌口の詰まりやカビ防止のため、定期的に掃除してください。電池残量や時間設定を確認し、停電時の対応を考えておくと安心です。薬を混ぜる給餌や特別な食事管理が必要な場合は、獣医と相談してください。
タイマー式自動給餌器の主な機能
タイマー給餌機能
タイマーを設定した時間に自動で給餌します。たとえば朝7時に1回、夜7時に1回といった設定が可能です。外出時や生活リズムが不規則なときでも、決まった時間に餌を出せるのでペットの生活リズムが整いやすくなります。注意点としては本体の時計が正確か、電源や電池残量を確認することです。
複数回給餌設定機能
1日に複数回、異なる時間と量で給餌できます。例：朝7時に50g、正午に30g、夕方18時に40gといった細かいスケジュールを組めます。成長段階やダイエット中のペットにも対応しやすく、給餌回数を増やして少量ずつ与えることも可能です。設定は本体や専用アプリで行える機種があります。
定量給餌機能
あらかじめ設定した量だけ正確に出します。グラム単位やカップ数での設定が一般的です。フードの粒の大きさや形状で量が変わることがあるため、初回は量を確認して微調整することをおすすめします。誤差を減らすため、こぼれや詰まりがないか定期的に点検してください。
自動給餌器の主な2つのタイプ
概要
自動給餌器には主に「ストッカータイプ（ドライフード専用）」と「トレイタイプ（ウェットフード対応）」の二つがあります。用途や飼い主の生活スタイルで向き不向きが分かれますので、それぞれの特徴を分かりやすく説明します。
ストッカータイプ（ドライフード専用）
・仕組み：タンクにドライフードを入れ、設定した時間に一定量を落として給餌します。構造がシンプルです。
・メリット：タンク容量が大きく、給餌間隔が長い時や旅行時に便利です。詰まりにくく、メンテナンスが簡単です。
・デメリット：ドライフード専用でウェットや柔らかいフードには向きません。フードが湿気やすい場合は注意が必要です。
・向く人：外出が多い、少ない回数で大量に与えたい、手入れを簡単に済ませたい方。
トレイタイプ（ウェットフード対応）
・仕組み：複数のトレイやディッシュが回転して順番に給餌します。トレイごとに異なる食事を入れられます。
・メリット：ウェットや半生フードにも対応でき、メニューを変えられるのが魅力です。アナログ式（ゼンマイやシンプルなタイマー）も存在します。
・デメリット：構造がやや複雑で清掃が必要です。トレイ数により給餌期間が制限されます。
・向く人：毎回違う食事を与えたい、ウェットフードを使いたい、ペットが飽きやすい方。
比較のポイント
・フードタイプ：ドライならストッカー、ウェットならトレイが基本です。
・容量・給餌回数：長期不在なら大容量のストッカー、短期で複数食ならトレイ。
・清掃・衛生：トレイはこまめな洗浄が必要です。ストッカーは湿気対策を。
・動作の単純さ：ストッカーは故障リスクが低く、トレイは機構に注意します。
簡単な選び方としては、普段与えるフードの種類と外出の頻度を基準にすると選びやすいです。
おすすめのタイマー式自動給餌器
エレコム PET-AF05WH
コンパクト設計でタンク容量は約2L。小型犬や猫、置き場所が限られる家庭に向きます。給餌タイミングの設定が簡単で、手軽に始めたい方におすすめです。掃除や補給がしやすい点も魅力です。
エレコム PET-AF04WH（2皿タイプ）
2皿構造で最大6回の給餌が可能。複数回に分けて与えたい場合や、食べムラのある子に向きます。皿が分かれているため、種類の違うフードを用意することもできます。
ドギーマン おるすばんサポートフィーダー
最大4回給餌、USBと乾電池の2WAY給電対応で電源の不安がある家に安心です。外出時の基本的な給餌ニーズをカバーします。給餌量は機種により差があるため、与える量を確認してから使ってください。
PETTENA PF4
最大6回給餌で、給餌量を20段階で細かく設定できます。体重管理や療法食の管理が必要なペットに適しています。設定の自由度が高く、少量ずつ与えたい場合に便利です。
マルカン CT-568
最大6回給餌で給餌量を細かく設定可能。シンプルな操作性と安定した給餌精度が特長で、日常使いに向きます。掃除やメンテナンスのしやすさも確認してください。
エレコム PET-AF06WH（ダイヤルタイマー式）
ダイヤル式のシンプルなタイマーで、ウェットフード対応モデルです。機械的に動くタイプなので操作が直感的で故障時のリスクが低い点が利点です。ウェットフードを与えたい方に向きます。
選ぶポイントは「回数」「給餌量の細かさ」「電源方式」「ウェット対応」の4点です。利用シーンに合わせて、上の機種から候補を絞ってみてください。
自動給餌器選びのポイント
選び方の基本
犬の年齢や体調に合わせて給餌回数・給餌量を決めます。成犬と子犬、高齢犬では適切な回数や1回量が異なるため、獣医の指示があればそれに従ってください。
給餌回数と給餌量
給餌器は細かく分量を設定できる機種を選ぶと安心です。1日1〜4回など生活に合わせて設定できるか確認しましょう。量の単位（gやカップ）で分かりやすく表示される機種が扱いやすいです。
タンク容量
外出時間に応じて選びます。短時間の外出なら2L前後で十分、長期の留守なら3〜4Lあると安心です。容量が大きいほど設置場所や重さに注意してください。
給電方式
ACアダプターと乾電池の2WAY対応だと停電時も安心です。電池寿命や交換のしやすさも確認しましょう。
操作性
アナログ式のダイヤルや大きなボタンは直感的で使いやすいです。表示が見やすく設定が簡単なものを選びましょう。
フードのタイプ
ほとんどのタイマー式はドライフード向けです。ウェットフードやトッピングを与えたい場合は対応可否を必ず確認してください。
その他のポイント
掃除しやすい構造・取り外せるトレイ、防止機能（詰まり対策・重さセンサー）、本体の材質や耐久性もチェックしましょう。ペットの安全を第一に選んでください。