犬用フード・おやつ

犬のご飯にぴったり!簡単手作りレシピで健康ケア

はじめに

本書の目的

本書は「犬 ご飯 レシピ 簡単」に関する情報を分かりやすくまとめたガイドです。手作りご飯を始めたい方に向け、簡単なレシピや栄養バランス、使える食材、調理法、作り置きやドライフードとの組み合わせまで幅広く紹介します。

誰のために書いたか

初心者の飼い主さん、忙しくても愛犬に手作りを試したい方、食材選びに迷っている方に役立ちます。専門知識がなくても作れる内容を重視しました。

本書の使い方

各章で「材料」「作り方」「ポイント」「保存方法」を示します。最初は少量で試し、愛犬の体調や好みを確認してください。体重や年齢、持病によって必要な栄養は変わります。疑問や不安があれば獣医師に相談してください。

安全の基本ルール

タマネギ、ネギ、チョコレート、キシリトールなどは禁止です。生肉や生卵は衛生に注意し、加熱するか信頼できる材料を選んでください。塩分・脂肪を控え、バランスを大切にしましょう。

加熱調理なしで作る簡単手作りごはん

概要

加熱をしなくても作れる手作りごはんは、時間がないときや簡単に一品足したいときに便利です。生の食材を使う場合は、歯や消化力を考えて細かく刻むかすりおろしてください。若い犬で歯が丈夫なら生のまま与えられます。

使用できる食材(例)

  • タンパク質:マグロの赤身(脂肪が少ない部分)、茹でなくても短時間で使える缶詰の無塩マグロ等
  • 野菜:キャベツ、ニンジン、きゅうり(いずれも細かく)
  • 乳製品:無糖ヨーグルト(少量)
  • 果物:りんご(芯と種を除く)

作り方の基本

  1. 食材はよく洗い、芯や種、硬い部分は取り除きます。
  2. 野菜や果物は犬が飲み込みやすい大きさに刻むか、すりおろします。
  3. タンパク質を中心に、野菜やヨーグルトをトッピングする感覚で混ぜます。
  4. 初めての食材は少量から与え、体調を確認します。

かんたんレシピ例

  • マグロとキャベツの和え物:マグロ赤身(細かく)+みじん切りキャベツ+無糖ヨーグルト少量
  • ヨーグルトりんご:無糖ヨーグルト+角切りりんご(種除く)
  • にんじんきゅうりトッピング:すりおろしにんじん+薄切りきゅうり

注意点・保存

  • 食物アレルギーに注意し、初回は少量ずつ。便の状態や元気を確認してください。
  • 生の魚は頻度を抑え、体調が弱い犬や高齢犬は加熱か別のタンパク質を選ぶと安全です。
  • 作ったものは冷蔵庫で保存し、24時間以内に使い切るのが望ましいです(魚は特に早めに)。

野菜を使ったスープの手作りごはん

概要

キャベツ、ニンジン、さつまいもを使ったやさしいスープごはんです。犬の年齢や大きさに合わせて切り方やとろみを調整します。味付けは不要で、素材の甘みだけで十分です。

材料(1〜2回分)

  • キャベツ:適量(葉2〜3枚)
  • ニンジン:1/2本
  • さつまいも:小1/2本
  • 水:材料がかぶる程度
  • 豚ひき肉(オプション):30〜60g

作り方

  1. 野菜を犬の年齢に合わせた食べやすい大きさに切ります(子犬は細かく、高齢犬は柔らかめに)。
  2. 鍋に野菜と水を入れ、弱火でじっくり煮ます。野菜が指でつぶせるくらいまで柔らかくなれば完成です(目安20〜30分)。
  3. 食べやすさを高めたいときは、マッシャーで潰すか弱火で煮詰めてとろみをつけます。

圧力鍋を使う場合

短時間で柔らかくできます。圧力がかかってから約5〜10分を目安にし、蒸らし時間も確保してください。

豚ひき肉を加える場合のポイント

ひき肉は先にフライパンで軽く火を通し、余分な脂を取り除いてから鍋に加えて一緒に煮るとよいです。香辛料や調味料は絶対に使わないでください。

保存と与え方

冷ましてから小分けにして冷蔵で2〜3日、冷凍で約1か月保存できます。与えるときは温めて中心が冷たくないことを確認してください。

注意点

玉ねぎやネギ類は犬に有害ですので使わないでください。食物アレルギーや持病がある場合は獣医師に相談してください。

鶏肉を使ったスープの手作りごはん

概要

鶏胸肉と好みの野菜を使った、消化にやさしいスープごはんのレシピです。胸肉の皮は脂が多いため、ダイエット中の犬には取り除いてください。鶏胸肉は良質なタンパク質で多くの犬に適しています。

材料(中型犬1回分の目安)

  • 鶏胸肉(皮なし)100g
  • 人参 30g(薄切り)
  • かぼちゃまたはさつまいも 30g(さいの目切り)
  • ブロッコリーやキャベツ 少々(食べやすく)
  • 水 400〜500ml
  • オプション:ごはん(白米または玄米)30g

作り方

  1. 鶏胸肉を一口大に切ります。野菜も犬が飲み込みやすい大きさに揃えます。
  2. 鍋に水を入れて沸騰させ、鶏肉を入れて中火でしっかり火を通します(中心まで火が通るまで)。
  3. 肉に火が通ったら野菜を加え、野菜が柔らかくなるまで煮ます(約8〜12分)。
  4. 火を止めて粗熱を取り、鶏肉は細かく裂くか刻みます。ごはんを加える場合はよく混ぜ、食べやすい温度に冷ましてから与えます。

注意点

  • 塩や調味料は使わないでください。犬には有害な玉ねぎ・にんにくは必ず避けます。加熱した骨は割れて危険なので与えないでください。
  • 新しい食材は少量から始め、アレルギー反応や下痢がないか確認してください。

保存と与え方

  • 冷蔵で2〜3日、冷凍なら1か月程度保存できます。再加熱はしっかり行い、熱くなり過ぎないように冷ましてから与えてください。

バリエーションの例

  • 鶏むねの代わりにささみを使うとさらに脂肪が少なくなります。
  • だしは水だけで良いですが、骨から取った無塩のスープを薄めて使うと風味が増します。

豚肉を使った手作りごはん

材料(2人分)

  • 豚薄切り肉 200g
  • 大根 200g(約5cm)
  • ご飯またはおかゆ 300g(お好みで)
  • 少量の塩またはだし(必要に応じて)

下ごしらえ

  1. 大根は皮をむき、千切りにして食べやすい長さに切ります。歯ごたえを残したい場合は太めに、柔らかくしたい場合は細めに切ります。
  2. 豚肉は余分な脂を取り除き、一口大に切ります。冷たいままより、沸騰した湯で湯がくと余分なアクが抜けます。

作り方

  1. 鍋にたっぷりの水を沸騰させます。沸騰した湯に豚肉を入れ、中火でしっかりと火を通します(中心部まで白くなるまで)。
  2. 火が通った豚肉を取り出し、粗熱を取ってから細かくほぐします。
  3. 同じ湯または別の鍋で大根を好みの硬さに茹でます(柔らかくするなら5〜8分)。
  4. ご飯にほぐした豚肉と茹でた大根を混ぜ、味を調えたい場合は少量の塩や薄いだしで整えます。

注意点

  • 豚肉は必ず中心まで完全に火を通してください。生焼けは避けます。
  • 調味は控えめにし、素材の風味を大切にします。
  • 保存は冷蔵で2日以内が目安です。

アレンジ例

  • 野菜を追加する場合は、人参やほうれん草を薄切りにして一緒に茹でます。
  • ごまや刻みのりを少量振ると香りが増します。

牛肉を使った手作りごはん

概要

牛ひき肉、キャベツ、えのき、白米を使ったシンプルな一品です。キャベツとえのきは食べやすい大きさに切り、ひき肉と一緒にフライパンでしっかり火を通してから白米を加えて炒めます。玉ねぎやニラ、ネギ類は中毒を起こす恐れがあるため絶対に使わないでください。

材料(2〜3食分の目安)

  • 牛ひき肉:200g
  • キャベツ:葉2〜3枚(約150g)
  • えのき:1袋(約100g)
  • 白ごはん(炊いたもの):約1合分(約300g)
  • 少量のサラダ油(または油なしでも可)

作り方

  1. キャベツは一口大、えのきは長さを半分に切ります。ごはんは炊きたてか冷ごはんならほぐしておきます。
  2. フライパンを中火で温め、ひき肉を入れてほぐしながら炒めます。肉の色が変わったら余分な脂をキッチンペーパーで拭き取ると胃に優しくなります。
  3. キャベツとえのきを加えてさらに炒め、野菜に火が通ったらごはんを加えます。全体をよく混ぜて均一に温めます。
  4. 必要なら少量の水や低塩のだしを加えてなじませます。味付けは基本的に不要です。冷ますときは完全に室温まで下げてから与えてください。

ポイントと注意点

  • 玉ねぎ、ニラ、にんにく、長ネギなどのネギ類は絶対に使わないでください。ペットにとって危険です。
  • 牛肉は脂が多い場合は脂を取り除くと消化に負担がかかりにくくなります。
  • 小さな子や高齢の子には野菜を細かく刻むか、短時間煮て柔らかくしてください。

保存と与え方

  • 冷蔵で2日以内に使い切ることをおすすめします。再加熱は十分に行い、冷ます際は適温になるまで待ってください。
  • 量の目安はごはんと肉・野菜を合わせた体積を1:1程度にし、個体差に合わせて調整してください。必要なら獣医師に相談してください。

鮭と玄米のおじや(作り置きレシピ)

概要

管理栄養士監修の、5kg成犬1食分を7回分作れる作り置きレシピです。玄米を使い栄養価を高め、鮭で良質なたんぱく質と脂を補います。

材料(5kg成犬1食分×7)

  • 鮭:280g(40g×7)
  • えのき:105g(15g×7)
  • なす:140g(20g×7)
  • かぼちゃ:140g(20g×7)
  • パプリカ:105g(15g×7)
  • 玄米:350g(50g×7)※炊くか浸水して用意
  • ごま油:3.5g(0.5g×7)
  • 水:980ml(140ml×7)

作り方

  1. 玄米は前もって炊くか、前夜に水に浸しておくと軟らかく仕上がります。短時間で作る場合は炊いた玄米を使ってください。
  2. フライパンにごま油を熱し、かぼちゃとパプリカを弱めの中火でさっと炒めます(油は全量使わなくても可)。
  3. 鍋に炒めた野菜と鮭、なす、えのきを入れ、分量の水を加えて中火で煮ます。鮭は火が通りやすいのでほぐしながら煮てください。
  4. 玄米を加え、弱火で水分がほぼなくなるまで煮ます。焦げ付かないよう時々混ぜます。
  5. 粗熱をとり、7等分に分けて保存容器に入れます。

保存と鮮度管理

  • 調理後はできるだけ早く粗熱を取り、冷蔵庫へ。冷蔵で2〜3日、冷凍で2週間を目安にしてください。長期保存する場合は小分けにして冷凍します。
  • 解凍は冷蔵解凍か、電子レンジの解凍機能で。再加熱は人肌程度の温度まで。中まで冷めていないか必ず確認してください。
  • 保存ラベルに作成日を記入し、風味や変色があれば与えないでください。

栄養のポイント

  • 鮭:良質なたんぱく質とオメガ-3脂肪酸。皮や身に栄養が多く含まれます。
  • 玄米:白米よりミネラルやビタミンが豊富で噛みごたえがあります。
  • 野菜:かぼちゃやパプリカでビタミン、えのきやなすで食物繊維を補います。
  • ごま油は少量で香りとエネルギーをプラスします。

使い方のコツ

  • 冷凍した場合は前夜に冷蔵庫で移して自然解凍すると食感が安定します。
  • 乾燥フードと混ぜると切り替えやすく、トッピングとしても使えます。
  • 体重や健康状態により必要量は変わります。気になる点があれば獣医師に相談してください。

ドライフードをベースにしたアレンジご飯

なぜドライフードをベースにするか

ドライフードは栄養バランスが整いやすく、毎日の主食に適しています。そのため手作りだけに偏るより、ドライフードを土台にすることで不足しがちな栄養素を補えます。加えて調理が簡単で保存も楽です。

レシピ:成犬向けチキンと野菜のふわとろスープごはん

  • ニュートロドライフード:50g
  • 鶏ささみ:30g
  • にんじん:10g
  • かぼちゃ:10g
  • ぬるま湯または無塩チキンスープ:50ml

作り方

  1. 鶏ささみとにんじん・かぼちゃを柔らかく茹でます。
  2. ささみは繊維に沿ってほぐし、野菜は食べやすくつぶします。
  3. ドライフードにぬるま湯または無塩スープを注ぎ、少しふやかします。
  4. ほぐしたささみと野菜を混ぜて、温度を確かめてから与えます。

アレンジと注意点

  • 肉を魚や牛に替えてバリエーションを作れます。野菜は消化しやすいものを選んでください。
  • 塩・香辛料は使わないでください。玉ねぎ・にんにくは犬に有害です。
  • アレルギーや体重管理がある場合は獣医と相談してください。

保存と与え方のコツ

作り置きは冷蔵で48時間以内に使い切ることをおすすめします。高齢犬や歯の弱い子は水分を多めにして柔らかくすると食べやすくなります。与えた後の便の状態を観察し、変化があれば量や材料を調整してください。

-犬用フード・おやつ
-, , ,