目次
はじめに
犬用さつまいもスティックとは
犬用さつまいもスティックは、加熱して切ったさつまいもを主材料にした手作りおやつです。素材が少なく、添加物を避けられるため飼い主が安心して与えやすい点が魅力です。
さつまいもの利点
- ビタミンや食物繊維が豊富で、腸の調子を整える助けになります。
- 低脂肪で比較的カロリーが控えめなため、おやつとして管理しやすいです。
- 噛むことで歯やあごの刺激になり、満足感を得やすくなります。
与える際の注意点
- 小さく切って、のどにつまらせない大きさにしてください。
- 糖分が含まれるため与えすぎに注意し、体重や年齢に合わせて量を調整します。
- 生のまま与えないでください。加熱して消化しやすくしてから与えましょう。
本稿の構成
次章で基本的な作り方を詳しく説明します。その後、犬の年齢や体調に合わせた調整方法、最後にアレンジ例をご紹介します。初めての方にも分かりやすく丁寧に案内します。
基本的な作り方
準備するもの
- さつまいも:中1本(約200〜300g)
- オーブン、天板、クッキングシート
- 必要なら少量の植物油(小さじ1程度)
下ごしらえ(安全においしく作るコツ)
- さつまいもをよく洗います。皮ごと使えますが、シニア犬や子犬、消化が心配な場合は皮をむくか薄くむいてください。皮の筋は取り除くと食べやすくなります。
- スティック状に切ります(幅1cm前後、長さ6〜8cmが目安)。厚さをそろえると火の通りが均一になります。
- 切ったら水に10分ほどさらしてアクを抜き、ざるにあげてキッチンペーパーでしっかり水気を拭き取ります。
焼き方
- オーブンを180℃に予熱します。
- 天板にクッキングシートを敷き、さつまいもを重ならないよう並べます。好みでごく薄く油をまぶします。
- 180℃で25〜30分焼きます。途中12〜15分で一度返すと両面がこんがりします。表面がきつね色で中がやわらかければ完成です。
冷ます・与え方
焼き上がりは中が熱いので、十分に冷ましてから与えてください。小型犬なら1回に1〜2本、中型犬なら2〜4本程度を目安に少量ずつ様子を見ながら与えます。
注意点と保存
- 味付けは不要です(塩や砂糖、バターは避けてください)。
- 消化に不安がある場合はさらに蒸すか茹でてから与えるとやわらかくなります。
- 冷蔵保存は2〜3日、冷凍する場合は小分けにして1ヶ月程度が目安です。解凍後は再加熱して中まで温めてから冷まして与えてください。
犬の年齢や体調に合わせた調整
幼犬(パピー)の場合
- 加熱時間は短めにして、しっとり柔らかく仕上げます。固くなると噛み切れず喉に詰まりやすいので、蒸すか弱火で短時間加熱するのが安心です。
- サイズはひと口で食べられる大きさに。目安は小指の半分程度か、それより小さめに切ります。
成犬の場合
- 普段と同じ硬さで問題ない犬が多いです。体重や噛む力に応じて、少し大きめの一口サイズに調整してください。
- 新しい材料を使うときは、少量を与えて便や皮膚の状態を確認します。
高齢犬や歯が弱い犬の場合
- より短い加熱時間か、やわらかく仕上がる調理法を選びます。刻んだり、湯戻しして柔らかくすると食べやすくなります。
- 嚥下(えんげ)しにくい場合は小さく刻むかペースト状にして与えます。
小型犬・喉詰まりの注意
- 体が小さい犬は喉を詰まらせやすいので、サイズは小指の半分程度を基準に細かく切ってください。丸飲みしやすい形は避けます。
初めて与えるときの手順
- まずは1〜2cm程度の小さなスティックや一口サイズから始めます。
- 与えた後は24〜48時間ほど便の状態や元気さを観察します。下痢や嘔吐、元気がない場合は中止して獣医に相談してください。
アレルギーや持病がある犬
- 持病やアレルギーがある場合は、獣医と相談してから導入してください。新素材は1種類ずつ、数日間隔で試すと安全です。
調理の具体的なポイント
- しっとりさせたいときは加熱時間を短くするか、少量の湯や無塩のスープを加えて仕上げます。
- 歯や喉に負担がある犬は刻む、すりつぶす、蒸すといった調理法が向きます。
異常があったときの対応
- 嘔吐、激しい下痢、呼吸困難、ぐったりした様子が出たらすぐに与えるのを中止し、獣医に連絡してください。
アレンジ方法
はじめに
食いつきを良くするための簡単なアレンジ方法を紹介します。どれも家庭で手軽にでき、シニア犬の食欲低下にも使えます。
かぼちゃを混ぜる
・使い方:蒸すかオーブンで柔らかくしたかぼちゃをつぶして混ぜます。
・分量の目安:小型犬は小さじ1〜2、中型犬は大さじ1程度から始めます。
・ポイント:無塩・無糖で。消化を助けるので便の調子が整いやすくなります。
低脂肪チーズを少量トッピング
・使い方:カッテージチーズなど脂肪分の低いチーズを少量のせます。
・分量の目安:小型犬は豆粒大、成犬は小さじ1程度。
・ポイント:香りで食欲が刺激されます。乳糖に敏感な子は少量で様子を見てください。
粉末化してドライフードにかける
・使い方:ペット用ブレンダーや乳鉢でかぼちゃや乾燥トリーツを粉末にして振りかけます。温めた少量の水や無塩スープを足すと風味が出ます。
・利点:噛む力が弱いシニア犬でも香りを感じやすく、食べやすくなります。
注意点と保存
・塩分・糖分・香辛料は与えない。玉ねぎやにんにくは絶対に避ける。
・新しい食材は少量ずつ試し、下痢や嘔吐がないか確認する。
・作ったものは冷蔵で2〜3日を目安に使い切り、粉末は密閉容器で保存してください。