犬用フード・おやつ

ロイヤルカナンのドッグフード種類と選び方のポイント解説

はじめに

ロイヤルカナンの犬用フードは、大きく分けて3つのカテゴリに整理されています。日常の栄養をまかなう製品から、獣医師の指示で使う療法食、専門家向けのプロフェッショナル商品まで、用途に応じたラインナップがそろっています。本章では、その全体像と本ガイドの目的を分かりやすく説明します。

3つの基本カテゴリ

  • 総合栄養食:毎日の食事として必要な栄養をバランスよく含みます。年齢や体格に合わせた種類が多いです。
  • 食事療法食:病気や健康管理のために設計された製品で、獣医師の指示で使います。
  • プロフェッショナル商品:ブリーダーやトレーナー向けの特殊なニーズに対応するものがあります。

なぜ分類が大切か

犬の年齢、体の大きさ、犬種、健康状態によって必要な栄養は変わります。適切なカテゴリと製品を選ぶことで、栄養不足や過剰を防げます。

このガイドの使い方

以降の章で、ラインナップの分類、選び方の軸、用途別の代表例、見た目の違い、具体的な選び方のポイントを順に解説します。初めての方でも分かりやすいよう、具体例を交えて説明します。

主なラインナップの分類

総合栄養食(毎日の主食)

ロイヤルカナンの主力商品で、毎日の食事として必要な栄養をバランスよく配合しています。犬種別(例:チワワ・ラブラドール)、年齢別(パピー・成犬・シニア)、体のサイズ(超小型〜大型)、ライフスタイル(室内飼育・運動量多め)や悩み別(体重管理・毛艶・消化ケア)に細かく分かれており、犬用だけで約90種類あります。袋の表示で対象年齢や体重目安を確認してください。

食事療法食(獣医師の指導下で使用)

病気や体質に合わせて作られた処方食です。腎臓病、アレルギー、消化器トラブル、泌尿器系の問題、糖尿病など目的ごとに設計され、犬用だけでも60種類以上あります。必ず獣医師の診断と指示に従って与えてください。自己判断で切り替えると症状が悪化することがあります。

プロフェッショナル商品(業務向け)

ブリーダーや動物病院など、専門現場向けに設計されたラインです。大袋サイズや集中栄養設計、繁殖期や術後のサポート向けなど、現場のニーズに合わせた製品が揃っています。一般のペットショップでの流通が限られる場合もあるため、必要なときは専門家に相談してください。

選ぶときのチェックポイント(簡単な目安)

  • 対象の年齢・体重に合っているか
  • 特定の病気や体質がある場合は食事療法食か
  • 袋の成分表示と給餌量の目安を確認する
    これらを確認すると、より適したラインナップを見つけやすくなります。

選び方の主な軸

年齢別(子犬・成犬・高齢犬)

犬は成長段階ごとに必要な栄養が変わります。子犬は筋肉と脳の成長を助けるたんぱく質や脂肪を多めに必要とします。成犬は体重維持に適したバランス、高齢犬は消化が良く関節ケア成分などを含むことが多いです。パッケージに対象年齢が明記されているかを確認してください。

サイズ別(超小型〜大型)

体格で必要なエネルギー量や粒の大きさが変わります。超小型犬は粒が小さく高カロリーのもの、大型犬は一度に食べる量が多いので体重管理と関節サポート重視の処方が一般的です。口の大きさや噛み方に合わせた粒形状もチェックします。

犬種別(顎の形・被毛・体質)

20犬種以上に合わせた専用設計があるメーカーもあります。短頭種は顎の形に合う平たい粒、長毛種は被毛ケア成分、皮膚が弱い犬種には低刺激の処方など、犬種特有の悩みに合わせて選べます。

軸の組み合わせと実践的な選び方

年齢を優先し、次にサイズ、最後に犬種特有のニーズを考えます。ラベルを読み、サンプルや少量パックで試してから切替えます。問題があれば獣医師に相談し、食欲・体重・毛艶・便の状態を観察してください。

用途別の代表的な種類

体型・体重ケア

体重管理を目的としたフードは、活動量や生活環境に合わせて選びます。減量用はカロリーを抑え、食物繊維を増やして満足感を高めます。避妊・去勢犬用は代謝の低下を考慮し、脂肪やカロリーを調整した配合が多いです。室内犬用は運動量が少ないことを前提に低カロリーで歯のケア成分を含むものがあります。選ぶ際は成分表示のカロリーとたんぱく質比率を確認してください。

皮膚・被毛ケア

皮膚のバリア機能や毛づやを意識したフードは、オメガ3・6脂肪酸、ビオチン、ビタミンEなどを強化します。アレルギー傾向がある場合は限定原料や低刺激のフォーミュラを検討します。犬種専用の被毛配慮フードは被毛の質に合わせた必須脂肪酸やミネラルを配合することが多いです。

医療サポート用(療法食)

腎臓、消化器、関節などに特化した療法食は、病状に応じて栄養バランスを変えます。腎臓病用はリンを制限し、高品質なたんぱく質を適量にします。消化器サポートは消化性の高い原料と低脂肪設計が中心です。関節ケアはグルコサミンやコンドロイチン、軟骨成分を強化します。これらは獣医師の指示のもとで使い、効果や体重変化を定期的に確認してください。

移行時は急に切り替えず、1〜2週間程度かけて少しずつ新しいフードへ慣らすことをおすすめします。

よくある種類のイメージ比較

サイズ別(小型犬向け)

  • 主な特徴:成犬向けでエネルギー高め、粒は小さめです。
  • 見た目のイメージ:小さな丸粒や平たい粒が多く、口の小さい犬でもつまみやすい形です。
  • 対象例:チワワ、トイプードルなど小型成犬向けです。

犬種別(ブリード別)

  • 主な特徴:毛並みや顎の大きさ、体型に合わせた配合と粒形状です。
  • 見た目のイメージ:顎の強さに合わせた硬さ、被毛ケアを意識した成分表示が目立ちます。
  • 対象例:ジャーマンシェパードやフレンチブルドッグ向けなどです。

室内犬用

  • 主な特徴:運動量が少ない犬向けにカロリーを抑え、便臭ケア成分を配合することが多いです。
  • 見た目のイメージ:やや小さめで消化に配慮したやわらかめの粒が多いです。
  • 対象例:室内で暮らす小型犬や高齢犬の室内ケアに向きます。

減量・体重管理用

  • 主な特徴:低カロリーで満腹感を意識した食物繊維やたんぱく質を増やした配合です。
  • 見た目のイメージ:普通の粒より軽めで、噛みごたえを残し満足感を得やすい形状です。
  • 対象例:肥満傾向の成犬や獣医の指示で体重管理が必要な犬です。

療法食(医療用)

  • 主な特徴:病気や臓器への負担を軽くするために成分を厳密に調整しています。必ず獣医の指示で使います。
  • 見た目のイメージ:機能に合わせて粒の硬さやにおいが異なることがあり、パッケージに用途が明確に書かれています。

比較のポイント

  • 粒の大きさ:小型犬は小さめ、顎が強い犬は硬めの粒が合いやすいです。
  • カロリー:室内犬や減量が必要な犬は低めを選びます。
  • 特別配合:被毛ケアや便臭対策、臓器サポートなどラベルを確認してください。

上のイメージをもとに、愛犬の年齢・体型・生活環境を照らし合わせて選んでみてください。

フード選びのポイント

はじめに

どのフードが合うかは犬種、年齢、体重、持病、生活環境で大きく変わります。ここでは選ぶ際に必ず確認したいポイントを分かりやすくまとめます。迷ったら動物病院で相談してください。

確認する4点

  1. 年齢(ライフステージ)
  2. 子犬は成長に必要なエネルギーと栄養、成犬は維持、シニアは少ないカロリーと関節ケアを重視します。
  3. サイズ(体格・体重)
  4. 小型犬は粒の小ささと高エネルギー、超大型犬は関節サポートや低カロリーを確認します。
  5. 犬種・体質
  6. 皮膚が弱い犬は皮膚・被毛用、消化が弱い犬は低刺激や消化酵素配合のものを検討します。
  7. 健康状態(持病)
  8. 肥満、腎臓病、心臓病など持病があれば、獣医の指示に従い療法食を優先してください。

パッケージの見方

  • 目的表示(例:子犬用、体重管理、皮膚サポート)をまず確認します。
  • 原材料は上位に何が書かれているかを見て、具体的な肉名(チキン、フィッシュ等)があるか確認します。
  • 成分表でたんぱく質・脂質・粗繊維やカロリー量をチェックします。

切り替えのポイント

  • 新しいフードは7〜10日かけて少しずつ切り替えます。下痢や食欲不振が続く場合は中止し獣医に相談してください。

迷ったら

  • サンプルや小袋で試し、便や被毛の調子を確認します。持病やアレルギーがあるなら獣医に相談するのが安全です。

-犬用フード・おやつ
-, ,