犬用フード・おやつ

老犬に最適!おすすめウェットフードの選び方とポイント

はじめに

目的

このガイドは、老犬のために適したウェットフードを選ぶときの基本をわかりやすく伝えることを目的としています。食欲の低下や歯の不調、腎機能の変化など、年をとった犬が抱える悩みに寄り添いながら選び方を紹介します。

老犬にウェットフードが向く理由

  • かみやすさ:ウェットはやわらかく、歯やあごに負担をかけません。口内の痛みがある子にも与えやすいです。
  • 水分補給:ウェットは水分が多く、脱水予防に役立ちます。特に自分で水をあまり飲まない犬に便利です。
  • 嗅覚や味覚の補助:香りが立ちやすく、食欲の落ちた犬でも食べやすくなります。
  • 栄養バランス:メーカーによっては老犬向けに調整された栄養設計の商品があります。

本書の読み方

第2章で選び方の具体的なポイントを説明し、第3章で人気の製品を例示します。第4章は初めて試すときの進め方、第5章は老犬の状態別のおすすめタイプを扱います。実際に試すときは少量から様子を見て、気になる症状があれば獣医師に相談してください。

注意点

食べ残しや嘔吐、下痢が続く場合は自己判断せず獣医師に相談しましょう。

老犬向けウェットフードの選び方

主原料は消化の良いものを選ぶ

鶏ささみ、チキン、白身魚など消化しやすい肉や魚を主原料にしたものを優先してください。原材料表示で最初に記載されているものが主原料です。高脂肪や香辛料が強いものは避けた方が安心です。

表示は「シニア用」を優先

パッケージに「シニア用」「11歳以上用」「7歳以上用」など年齢表記がある商品を選ぶと、栄養バランスが高齢犬向けに調整されています。獣医師の推奨やAAFCO基準の記載も確認してください。

添加物と保存料について

人工の保存料や着色料が少ない、または不使用の製品を選びましょう。全く入っていないものが理想ですが、表示が分かりにくい場合はメーカーサイトや問い合わせで確認します。

シニア向けの機能性を確認

関節ケア成分(グルコサミン・コンドロイチン)や、腎臓ケアとしてリンやナトリウムが控えめの設計は高齢犬に安心です。ただし、持病がある場合は獣医師と相談してください。

形状と食べやすさ

歯や顎力が落ちている犬には、ペースト状、ミンチ状、やわらかいゼリータイプなどを選びます。口に入れやすい大きさや水分量もチェックしてください。

与え方の工夫

普段のドライフードに混ぜる、水でふやかす、温めて香りを出すと食欲が増すことがあります。新しいフードに切り替えるときは数日かけて徐々に混ぜ替えてください。

最後に注意すること

原材料や成分だけでなく、愛犬の好みや体調を第一に考えて選びます。気になる変化があれば早めに獣医師に相談してください。

老犬に人気のウェットフード例

プレミアム系(フレッシュ・冷凍)

国産食材や人が食べられる品質の素材を使う商品が多いです。肉や魚がメインで、野菜や出汁も丁寧に配合されます。総合栄養食として作られているため、主食として与えやすい点が魅力です。消化に配慮したやわらかさや、無添加表記を重視する飼い主さんに選ばれます。

シニア専用缶詰・パウチ

年齢別ラインが用意され、カロリーや脂質を控えめに調整した製品が多いです。たんぱく質の量や質を考え、腎臓負担を軽くする配慮をしているものもあります。食べやすい形状や小分けパウチで管理しやすく、体重管理が必要な老犬に向きます。

関節サポート系ウェット

鶏ささみ+軟骨やコラーゲン、グルコサミンなどを配合したタイプです。散歩量が減ったり歩行が弱くなった老犬に選ばれやすく、関節の栄養補給を目的に日常的に与えやすい点が特徴です。

選ぶときのポイント

  • 食いつきと消化の良さを優先する
  • 総合栄養食か補助食かを確認する
  • 原材料の表記を見て、過度な添加物がないか確認する
  • 体重や持病に合わせてカロリーやたんぱく質量を調整する

それぞれのタイプに利点があります。まずは少量で試し、愛犬の反応や便の状態を確認してから切り替えると安心です。

初めて選ぶときのおすすめの進め方

1. まずはかかりつけの動物病院で相談

年齢・体重・持病や投薬中の有無を伝えてください。腎臓・心臓・糖尿病などがあると適するタイプが変わります。現在のドライフードのパッケージを持参すると話が早いです。獣医師がOKとしたタイプを優先します。

2. 少量パック・お試しで食いつきと便を確認

いきなり大袋を買わず、少量パックやお試しセットで試してください。食べるか、便の硬さや量に変化がないかをまず確認します。食欲不振や下痢が続く場合は中止します。

3. ゆっくり切り替える方法(目安:3〜5日)

最初は今のドライフードに少量のウェットを混ぜます。目安は
- 1〜2日:ウェット25%+ドライ75%
- 3〜4日:ウェット50%+ドライ50%
- 5日目以降:ウェット75〜100%
急に変えると下痢や嘔吐の原因になりますので、様子を見ながら進めます。

4. 1〜2週間は体調を観察する

体重の増減、尿の量やニオイ、活動量、便の状態を毎日チェックしてください。食欲や元気が落ちる、尿の色が濃いなど気になる変化があれば獣医師に相談します。問題が続く場合は別のブランドや処方食を試します。

5. 実践のコツ

  • 一度に複数のブランドを試さないでください。比較しづらくなります。
  • 給仕量は表示を目安に体重で調整し、過食を避けます。
  • 気づいたことはメモして獣医師に伝えると診断が早まります。

こんな老犬にはこんなタイプ

食欲が落ちている・水をあまり飲まない場合

水分が多めで香りが強いウェットを選ぶと食いつきが良くなります。具体例は鮭や鰹、チキンなど風味の強い缶詰・パウチ、ジュレ入りやスープ多めのタイプです。温めると香りが立ちやすいので、少しぬるめに温めてから与えると食欲を刺激します。小分けにして回数を増やすと負担が減ります。

歯がほとんどない・嚥下が心配な場合

ペースト状、ムース、またはとろみタイプのウェットが向きます。ぬるま湯でのばして滑らかにすると飲み込みやすくなります(人肌より少し暖かめが目安)。スプーンで少量ずつ与えたり、浅い皿で舐めさせると安心です。誤嚥が心配なら獣医師に相談しながら進めてください。

心臓病・腎臓病など持病ありの場合

まず獣医師に相談してから選びます。療法食が必要な場合は、その療法食を基本にしてウェットをトッピングする方法が安全です。療法食のウェットタイプがあれば成分管理がしやすくなります。病気によっては塩分やリンの量に注意が必要です。

その他の注意点

新しいフードは少量ずつ試して数日様子を見てください。食べ残しは傷みやすいので常温放置せず冷蔵保存し、早めに使い切ってください。食事の変化や体調の変化があれば速やかに獣医師に相談しましょう。

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