目次
はじめに
「柴犬にはどんなフードを選べばいいの?」「子犬と成犬では何が違うの?」「最近少しかゆがっているけれど、フードを変えたほうがいいのかな?」そんなふうに迷ってしまう方も多いですよね。
柴犬におすすめのフードを選ぶときは、いきなりたくさんの種類を比べなくても大丈夫です。まずは順番に整理していきましょう。
はじめに確認したいのは、今の愛犬が子犬・成犬・シニアのどれに当てはまるかという点です。月齢や年齢をもとに、今のステージに合ったフードを選びます。そのうえで、最近かゆみが出ていないか、体重が急に増えたり減ったりしていないかをチェックします。
このように、先に年齢をはっきりさせてから体の状態を見ていくと、自然と選ぶべきフードは数個にまでしぼられていきます。もし迷ったときは、まず年齢に合ったタイプを選んでみてください。そして、かゆみや体重の変化など気になる不調がある場合だけ、その点に対応したフードを優先して検討していきましょう。
順番に確認していけば、「何から選べばいいのかわからない」という状態から、少しずつ具体的な選択肢が見えてきます。
あなたの柴犬はいま何歳?フード選びの基準

柴犬のフードは「体重」や「見た目」ではなく、まず年齢で分けて考えます。なぜなら、生後まもない時期は体を大きくするために高エネルギーと高たんぱくが必要で、1歳を過ぎると体型を維持する栄養バランスに切り替わり、7歳を超えると消化の負担や関節への配慮が必要になるからです。今の月齢・年齢を基準に区切ることで、迷わず適したフードタイプを選べます。
生後2か月〜12か月なら子犬用
生後2か月〜12か月なら子犬用を選びます。生後2か月から歯が生えそろう生後6か月ごろまでは、1日の食事回数を3〜4回に分けて与え、パッケージに記載された体重別の給餌量を基準に、毎週体重を量りながら1回あたり5〜10g単位で調整します。生後7か月〜12か月は1日2〜3回に減らし、体重増加が月に1kg前後の範囲に収まっているかを目安に量を決めます。子犬期は体重1kgあたりに必要なエネルギー量が成犬より高いため、成犬用では不足しやすく、成長途中で筋肉量や骨量が十分に増えない可能性があるため子犬用を使います。満1歳になるまでは子犬用を継続し、12か月を超えた時点で切り替えを検討します。
1歳〜7歳未満なら成犬用
1歳〜7歳未満なら成犬用を選びます。満1歳を過ぎると体の成長はほぼ止まり、体重1kgあたりに必要なエネルギー量は子犬期より下がるため、子犬用のままだと1日あたりの摂取カロリーが過剰になりやすく、体脂肪が増えやすくなります。体重8kg前後の柴犬であれば、パッケージに記載された体重別の給餌量を基準に1日2回に分けて与え、月1回体重を量り、±200g以上の増減があれば1日量を5〜10g単位で調整します。肋骨に軽く触れて骨の感触が分かり、上から見て腰にくびれが確認できる状態を維持できていれば量は適正です。7歳の誕生日を迎えるまでは成犬用を継続し、7歳未満の間はシニア用へは切り替えません。
7歳以上ならシニア用
7歳以上ならシニア用を選びます。7歳を過ぎると1日の活動量が落ちやすく、体重1kgあたりに必要なエネルギー量も成犬期より下がるため、成犬用を同じ量で続けると体脂肪が増えやすくなります。体重8kg前後の柴犬であれば、パッケージに記載された体重別の給餌量を基準に1日2回に分けて与え、月1回体重を量り、±200g以上増えた場合は1日量を5g単位で減らします。逆に体重が減り続ける場合は5g単位で増やします。背骨や肋骨が強く浮き出ず、上から見て軽いくびれが保てている状態を基準に量を固定します。満7歳を迎えた時点で切り替え、以降はシニア用を継続します。
柴犬の皮膚トラブルがある場合のフード選びの注意点

柴犬にかゆみや赤み、フケなどの皮膚トラブルが出ているときは、まず症状の出方を具体的に分けて考えます。耳の後ろやお腹を1日に何度もかいているのか、皮膚が赤くなっているのか、それとも黒い毛に白いフケが目立つのかで、見直すべきフードのポイントは変わります。症状をあいまいにせず、「何がどのくらい続いているか」を基準に整理してから選ぶことが大切です。
かゆみや赤みが続いている場合
かゆみや赤みが7日以上続いている場合は、今与えているフードを一度止め、動物病院で診察を受けてからフードを決めます。耳の内側、わきの下、内もも、口まわりを毎日同じ時間に確認し、赤みの範囲が500円玉大以上に広がっている、1日に3回以上強くかく、夜にかゆみで起きる状態がある場合は自己判断でフードを増減しません。
食事が原因の可能性を確認する場合は、主原料が1種類に限定されたフード、または加水分解たんぱく質を使用した療法食に切り替え、最低8週間は他のフードやおやつを一切与えずに継続します。途中で別のたんぱく源を混ぜると判定ができなくなるため、成分表示を確認し、原材料が変わらない製品を固定して与えます。8週間後にかゆみや赤みが目で見て分かる範囲で減少していれば継続し、変化がない場合は再度受診して指示を受けます。
フケが増えている場合
フケが目に見えて増えている場合は、まず現在のフードの原材料表示を確認し、脂質が10%未満の製品であれば15%前後の製品に切り替えます。背中を手でなでて白い粉状のフケが指に毎回付く状態が7日以上続く場合は、乾燥による皮膚の水分不足が疑われるため、魚油由来のオメガ3脂肪酸が100gあたり0.5g以上含まれている製品を選びます。
切り替えは7日かけて行い、1日目は新しいフードを全体量の25%、4日目で50%、7日目で100%にします。急に全量を変えると下痢が起き、皮膚状態の変化を正しく判断できなくなるため段階的に進めます。切り替え後4週間は他のフードやおやつを追加せず、週1回同じ場所を触ってフケの量が目で見て減っているかを確認します。
運動量別:柴犬のフードの選び方

柴犬のフードは年齢だけでなく、毎日の運動量でも選び方が変わります。1日2回それぞれ15分ほどの軽い散歩なのか、朝夕30分以上しっかり歩いているのかで、必要なカロリー量は大きく違います。また、ここ数か月で体重が0.5kg以上増えている場合は、与えている量やフードのエネルギー密度を見直すタイミングです。まずは散歩時間と体重の変化を基準に整理してから、合うフードを判断します。
散歩時間が短い・運動量が少ない場合
散歩時間が1日合計30分未満で、走る時間がほとんどない場合は、脂質が10〜12%程度のフードを選びます。体重8kg前後の柴犬であれば、パッケージの給餌量のうち「室内中心」や「活動量が少ない」区分の数値を基準にし、1日2回に分けて与えます。運動量が少ない状態で脂質15%以上のフードを同じ量で続けると、消費カロリーより摂取カロリーが上回り、月に300g以上体重が増えることがあります。
月1回体重を量り、±200gを超えて増えた場合は1日量を5g単位で減らします。肋骨に触れて骨の感触が指に伝わり、上から見て腰のくびれが確認できる体型を維持できる量で固定します。
最近体重が増えてきた場合
最近1か月で体重が300g以上増えている場合は、まず現在の1日給餌量を10%減らします。体重8kgの柴犬で1日120g与えているなら、108gに減らし、1日2回に分けて固定します。同時に脂質が15%以上のフードを使っている場合は、10〜12%程度の製品に切り替えます。摂取カロリーが消費カロリーを上回ると体脂肪が増えるため、量と脂質の両方を下げて調整します。
減量の目安は1週間あたり体重の1%以内とし、8kgなら1週間で80g以内の減少に抑えます。毎週同じ曜日、同じ時間に体重を量り、2週間連続で増加が止まらない場合はさらに1日量を5gずつ減らします。肋骨に軽く触れて骨の感触が分かり、上から見て腰のくびれが確認できる状態まで戻ったら、その量で固定します。
柴犬の食物アレルギーがある場合のフード選びの注意点

柴犬に食物アレルギーの疑いがある場合は、「なんとなく体に良さそう」で選ぶのではなく、原材料表示を1つずつ確認して判断します。袋の裏に書かれている肉の種類がいくつあるか、主原料が何か、穀物や豆類がどの位置に並んでいるかで、リスクの考え方は変わります。まずは原材料の構成を具体的に分けて見ていくことが、失敗しないフード選びの出発点です。
原材料に複数の肉が混ざっている場合
原材料に鶏肉・牛肉・豚肉など複数の肉が同時に記載されている場合は、そのフードは選びません。食物アレルギーの原因を特定するには、たんぱく源を1種類に固定する必要があり、複数の肉が混ざっていると、どの肉に反応しているのかを判定できなくなるためです。原材料表示の最初から最後まで確認し、「ミートミール」「動物性たんぱく」など肉の種類が特定できない表記が含まれている場合も避けます。
選ぶときは主たんぱく源が1種類のみで、他の肉類が一切含まれていない製品に限定します。切り替え後は最低8週間、他の肉を含むフードやおやつを与えずに継続し、皮膚や便の状態を毎日確認します。途中で別の肉を追加すると原因判定ができなくなるため、原材料が同じ製品を固定して与えます。
穀物や豆類が多く使われている場合
原材料表示の上位5項目の中に小麦、とうもろこし、大豆、えんどう豆などの穀物や豆類が3種類以上並んでいる場合は、そのフードは選びません。食物アレルギーの原因を特定するには、疑わしい原材料を減らす必要があり、穀物や豆類が多いとどの成分に反応しているのかを判定できなくなるためです。原材料を最初から最後まで確認し、「植物性たんぱく」「豆類」などまとめて記載されている表記がある製品も避けます。
選ぶときは穀物や豆類が1〜2種類に限定されている、または不使用と明記された製品に絞ります。切り替え後は最低8週間、他のフードやおやつを追加せずに継続し、皮膚や便の状態を毎日同じ時間に確認します。途中で別の穀物や豆類を含む製品を混ぜると判定ができなくなるため、原材料が変わらない製品を固定して与えます。
まとめ
柴犬のフード選びは、順番を固定すると迷いません。まず年齢で区切ります。生後2か月〜12か月は子犬用、1歳〜7歳未満は成犬用、7歳以上はシニア用と、最初にここを決めます。これだけで店頭や通販で見る袋の数は一気に絞れます。
次に、体の状態を確認します。かゆみや赤みが7日以上続いている、フケが増えている、1か月で体重が300g以上増えているなど、数字や目で見て分かる変化がある場合は、その条件に合わない原材料や脂質量の製品を外します。ここを後回しにすると、体に合わないフードを選びやすくなります。
年齢で分類し、体の状態でさらに絞り込み、それでも複数残った場合に価格を比較します。最初から価格だけで決めると、あとで買い直すことになりやすく、結果的に費用も増えます。
年齢 → 体の状態 → 価格の順に確認すれば、袋が並んでいても判断基準がぶれません。条件を一つずつ当てはめて外していけば、必要なフードだけが残ります。