はじめに
本章では、本資料の目的と読者に伝えたいポイントを分かりやすく紹介します。
目的
本資料は、ニュージーランド産の良質な肉を主原料としたウェットタイプの総合栄養食「ブッチドッグフード」について、特徴・成分・安全性・シリーズの違い・実際の評判・販売終了と代替品・よくある質問を整理することを目的とします。
対象読者
- 飼い主さんでフードの切替や比較を考えている方
- ペットショップやブリーダーで情報を集めている方
本資料でわかること
- ブッチの基本的な特徴（高タンパク・高脂肪設計、全年齢・全犬種対応、ウェットタイプ）
- 成分や安全性に関するポイント
- シリーズごとの違いや実際の口コミ
- 2025年からの販売休止に伴う代替品の検討ポイント
次章以降で各項目を順に解説します。読み進めることで、貴方の犬に合った選択がしやすくなります。
ブッチドッグフードとは？特徴とコンセプト
概要
ブッチドッグフードはニュージーランド産の良質な肉を主原料にしたウェットタイプ（ソーセージ状）の総合栄養食です。低温でじっくり調理して素材の水分や風味を残すため、「まるで生肉のような食感・香り・みずみずしさ」を感じやすい点が特徴です。全年齢・全犬種に対応する設計で、活動量の多い犬にも向く高タンパク・高脂肪の配合です。
主な特徴
- 肉が主役：主原料は肉で、たんぱく質中心の構成です。例として牛・羊・鶏などの種類があります。
- ウェット（ソーセージ型）：水分が多く、嗜好性が高いので食いつきが良い傾向があります。
- 添加物を極力排除：保存料・着色料・香料をできるだけ使わない方針で、グルテンフリー設計により小麦アレルギーの犬にも配慮します。
- 低温調理：熱を抑えて調理することで、風味や栄養を損ないにくくしています。
コンセプトと利点
作り手は「生肉に近い食感と栄養を手軽に与えたい」という点を重視しています。水分が多いため水分補給にも寄与し、食欲が落ちた時やシニア犬にも与えやすいです。また、素材本来の香りが強いため、好き嫌いのある犬にも受けやすいメリットがあります。
使用上のポイントと注意点
- そのまま与えられますが、切り分けて量を調整してください。
- 開封後は要冷蔵で早めに使い切ることをおすすめします。
- 高タンパク・高脂肪のため、体重管理が必要な犬は給与量を調整してください。
- アレルギーが疑われる場合は、主原料を確認してから与えてください。
上記を踏まえて、普段の食事に取り入れる際は犬の状態や好みを見ながら調整すると安心です。
原材料・成分と安全性
主原材料
ブッチの主原材料はビーフ、ラム、チキンです。ブラックレーベルではビーフ33%、ラム25%、チキン18.5%と肉の割合が高く、動物性たんぱくをしっかり摂れます。肉は旨みと栄養を重視して配合されています。
その他の配合成分
サバやマグロなどのフィッシュ、ニンジン・エンドウ豆・コーンといった野菜、ココナッツやケルプ（海藻）を含みます。ビタミンやミネラルも加え、総合栄養食としてのバランスを整えています。具体例として、海藻はミネラル補給、ニンジンはβカロテン源になります。
品質と安全性
原材料はヒューマングレード（人が食べられるレベル）を採用し、無添加で保存料や人工着色料を使っていません。製造過程では衛生管理と成分検査を行い、安全性に配慮しています。原産地や製造ロットの情報を確認すると安心です。
カロリーと栄養バランス
カロリーは100gあたり約116kcalで、成犬の維持に適したエネルギーと考えられます。動物性たんぱく、脂質、炭水化物のバランスが良く、日常の栄養補給に向いています。
アレルギー・保存方法の注意点
魚や特定の肉にアレルギーを持つ犬は原材料表記を確認してください。開封後は湿気や酸化を防ぐため密閉し、涼しい場所で保管すると品質を保てます。疑問があれば獣医師に相談してください。
シリーズ・種類の違い
ブラックレーベル
ブラックレーベルはビーフ・ラム・チキンをバランスよく配合したタイプです。赤身肉の風味が強く、食いつきが良いので肉好きの犬や食欲が落ちがちなときに向いています。脂肪やカロリーは中程度で、毎日の主食として使いやすいです。
ホワイトレーベル
ホワイトレーベルはチキンが約80%を占め、魚も取り入れた低脂肪・低カロリー志向の配合です。消化にやさしく、シニア犬や体重管理が必要な犬におすすめです。軽めの味わいで、続けやすいのが特徴です。
ブルーレーベル
ブルーレーベルはフィッシュ＆チキンがベースで、魚の割合が多めです。アレルギー対応を考える家庭や、さっぱりした風味を好む犬に向きます。魚由来の栄養が欲しいときに選びやすいです。
共通の特徴と与え方のコツ
いずれもソーセージ型で、好みの厚さにカットして与えます。小分けにしやすく新鮮さを保ちやすい点が利点です。初めて使うときは少量から様子を見て、普段のフードと混ぜながら徐々に切り替えてください。保存は表示どおりに冷蔵または冷凍で行うと安心です。
実際の口コミ・評判
概要
ブッチを試した飼い主の声では「食いつきが良い」が圧倒的に多いです。普段は残しがちな犬が夢中で食べる、与え始めてから食事の勢いが変わったといった報告が目立ちます。
ポジティブな口コミ
- 香りや食感が生肉に近く、嗅覚の鋭い犬でも興味を持ちやすい。例：ふだんカリカリを嫌がる子が、ブッチだと完食した。
- 高齢犬や食欲の落ちた子にも合いやすいという声。水分が多めで喉越しがよい点が評価されます。
- ダイエット中の飼い主は、低炭水化物で満足感がある点を好むことがあります。
ネガティブな口コミ
- 価格がやや高い、日持ちしない、保存場所を取るといった実用面の不満が一定数あります。
- 肝臓や結石への影響を心配する声も見られます。特に既往症がある犬では注意が必要です。
獣医師の見解と対応
獣医師は成分を確認し、個々の体質や持病に合わせて選ぶことを勧めます。必要なら既存の疾患に応じた処方食や量の調整を行ってください。
販売終了・代替品情報
販売停止の概要
ブッチドッグフードは2024年12月2日から新規販売を停止し、2025年3月20日からは無期限で販売休止となりました。既に購入済みの方は在庫がある限り使えますが、ストックが尽きると入手が難しくなります。
現在の影響と対処法
在庫が少ない場合はまず使用量を見直し、保存方法を徹底してください。開封後は冷蔵保存で早めに使い切ると品質を保てます。缶やパウチは密閉容器に移すと酸化を遅らせられます。
推奨される代替品
- ココグルメ：ヒューマングレード、無添加、ウェットタイプで嗜好性が高い点が特徴です。鶏肉や魚ベースのラインがあります。
- ペトコトフーズ：こちらも人用基準の原料を使用し、保存料・着色料を極力使わない設計です。フレーバーの種類が豊富です。
これらは共通して『人が食べられる品質』『無添加』『ウェットタイプ』を満たしており、ブッチの代わりに選びやすいです。
価格とコストパフォーマンス
目安としてブラックレーベルは800gで約2,600円、2kgで約3,860円です。代替品の価格帯も同等の高級ウェットフードと近いので、コストパフォーマンスは大きく変わらないことが多いです。
切替時の注意点
急に切り替えると消化不良を起こすことがあります。一般に7〜10日かけて少しずつ新旧を混ぜ、便や食欲を観察してください。アレルギー歴がある場合は原材料を必ず確認し、必要なら獣医に相談してください。
購入のポイント
手元の在庫が減ってきたら早めに代替品を試して相性を確認すると安心です。ネット販売では完売が早いので、まとめ買いは在庫を確認して計画的に行ってください。
最後に
販売休止は残念ですが、品質の似た代替品は複数あります。愛犬の体調を優先して、保存と切替を慎重に行ってください。
よくある質問・注意点
保存方法
開封後は冷蔵保管し、できるだけ早く使い切るのが推奨されます。缶やレトルトは清潔な容器に移して密閉し、冷蔵庫で保存してください。目安としては開封後2〜3日以内に使い切ると安心です。ドライタイプは湿気を避け、涼しい場所で密閉保管してください。
アレルギー対応
ブッチはグルテンフリー設計とされていますが、個々の原材料（鶏肉、牛肉、ラム、魚、特定の野菜など）にアレルギーがある場合は必ず成分表を確認してください。既往歴がある犬は新しいフードを与える前に少量で様子を見るか、獣医師に相談してアレルギーテストや除去食の検討をしてください。
健康被害の噂について
「肝臓に悪い」「結石ができやすい」などの検索ワードを見かけることがありますが、現時点で明確な因果関係が示されていない場合が多いです。ただし、塩分やミネラルバランスは個体差で影響を与えるため、既往症がある場合は注意が必要です。異常が見られたら直ちに中止し、獣医師に相談してください。
給餌時の注意点
パッケージの推奨量を基本に、年齢・体重・活動量で調整してください。急な切替は消化不良の原因になりますので、1週間程度かけて少しずつ切り替えましょう。常に新鮮な水を用意してください。
症状が出たときの対応
嘔吐・下痢・食欲不振・元気消失・皮膚の赤みやかゆみ・頻尿や血尿が出た場合は直ちに給餌を止め、獣医師の診察を受けてください。パッケージや与えた量、発症時刻を伝えると診断がスムーズになります。