目次
はじめに
「犬の脾臓を摘出したあと、どんな合併症が起こる可能性があるの?」
「退院後に元気や食欲が落ちたら、すぐに動物病院へ連絡したほうがいい?」と不安になっていませんか。
手術を終えて自宅に戻ったあとも、愛犬がいつもより寝ている、食事を残しているなどの変化を見ると、術後によくある反応なのか、受診が必要な症状なのか判断に迷うこともありますよね。
この記事では、犬の脾臓摘出後に起こる可能性がある合併症と、退院後に確認したい症状、動物病院へ相談する目安を順を追って説明していきます。
犬の脾臓摘出後に起こる可能性がある主な合併症

犬の脾臓摘出後は、手術した部位からの出血や貧血、傷口の感染などが起こる可能性があります。
術後の異変に早く気づけるよう、起こる可能性がある主な合併症と確認したい症状を順番に見ていきましょう。
術後の出血や貧血
脾臓摘出後は、手術した部位からの出血によって貧血につながることがあります。
歯ぐきが白っぽい、元気がない、呼吸が速いなどの変化が見られた場合は、早めに動物病院へ連絡しましょう。
手術部位や傷口の感染
手術部位や傷口に細菌が入り込むと、術後に感染が起こることがあります。
赤みや腫れが強くなる、膿のような分泌物や普段と違うにおいが見られる場合は、自宅で消毒せず動物病院へ相談しましょう。
傷口の腫れ・赤み・開き
脾臓摘出後は傷口を毎日確認し、腫れや赤みが強くなっていないか、縫合した部分が開いていないかを見ておきます。
傷口が開いている場合や、腫れ・赤みが時間とともに強くなる場合は、動物病院へ連絡しましょう。
脾臓摘出後によくみられる変化と注意したい異常の違い
脾臓摘出後は、手術や麻酔の影響によって一時的に食欲や元気が低下することがあります。
ここでは、手術後によくみられる変化と、動物病院への相談を検討したい症状の違いを順番に説明します。
手術直後は食欲や元気が一時的に低下することがある
脾臓摘出手術の直後は、手術や麻酔の影響で食欲が落ちたり、普段より動かなくなったりすることがあります。
一時的な変化であれば、時間の経過とともに食欲や元気が少しずつ戻ってくるか様子を見ていきます。
ぐったりした状態や食欲不振が続く場合は注意する
手術後にぐったりした状態が続いたり、食欲が戻らず食事を取れなかったりする場合は注意が必要です。
いつから症状が続いているのか、どの程度食べられているのかを確認し、回復する様子がなければ動物病院へ相談しましょう。
嘔吐を繰り返す・お腹が張る場合は動物病院へ相談する
脾臓摘出後に嘔吐を繰り返したり、お腹が普段より張ったりしている場合は、術後に異常が起きていないか確認が必要です。
嘔吐の回数や時刻、お腹の張りが始まった時期を確認し、自宅で様子を見続けず動物病院へ相談しましょう。
脾臓摘出後にすぐ動物病院へ相談したい症状
脾臓摘出後は、出血や呼吸状態の悪化など、早急な対応が必要になる症状が現れることがあります。
傷口からの出血が止まらない場合や傷口が大きく開いている場合も、自宅で様子を見続けず、すぐに動物病院へ相談しましょう。
歯茎が白い・ぐったりして立てない
脾臓摘出後に歯茎が白くなり、ぐったりして自力で立てない場合は、出血などによって全身に十分な血液が行き渡っていない可能性があります。
普段より明らかに歯茎が白い、立とうとしても立てないといった状態が見られたら、すぐに動物病院へ連絡して受診しましょう。
呼吸が速い・苦しそうにしている
安静にしていても呼吸が速い場合や、苦しそうに呼吸している場合は注意が必要です。
こうした状態が続いているときは自宅で回復を待たず、すぐに動物病院へ連絡して呼吸の状態を伝えましょう。
お腹が急に張る・強く痛がる
脾臓摘出後にお腹が急に張ったり、腹部を強く痛がったりする場合は、術後に異常が起きている可能性があります。
お腹の張りが短時間で強くなる、痛がる状態が続くといった場合は、すぐに動物病院へ連絡しましょう。
傷口からの出血が止まらない・傷口が大きく開いている
傷口から出血が続いている場合や、縫合した部分が大きく開いている場合は、早めの対応が必要です。
血が止まらない、傷口が開いて内部が見えるといった状態であれば、自宅で処置せず、すぐに動物病院へ連絡して受診しましょう。
退院後に自宅で確認しておきたいポイント
脾臓摘出後に退院したあとは、食欲や元気、呼吸、排泄の様子を毎日確認し、手術前と違う変化がないかを見ることが大切です。
処方された薬の用法・用量を守り、指定された時期に術後検診を受けるなど、退院後の管理を続けましょう。
食欲・元気・呼吸・排泄の変化を毎日確認する
退院後は、食事をどの程度食べたか、普段どおり動けているか、安静時の呼吸に変化がないかを毎日確認します。
尿や便の回数や状態もあわせて確認し、前日より気になる変化が見られた場合は記録して動物病院へ相談しましょう。
傷口の赤み・腫れ・出血がないか確認する
退院後は手術した傷口を毎日確認し、赤みや腫れ、出血がないかを見ておきます。
前日より赤みや腫れが強くなっている、傷口から出血しているといった変化があれば、動物病院へ相談しましょう。
運動や散歩は獣医師の指示に従って徐々に戻す
脾臓摘出後の運動や散歩は、退院後すぐに手術前と同じ内容へ戻さず、獣医師の指示に従って再開します。
散歩の時間や距離も一度に増やさず、術後の経過を見ながら少しずつ元の生活に戻していきましょう。
処方された薬と術後検診の指示を守る
薬が処方された場合は、指定された量や回数、服用期間を守って与え、症状が落ち着いても自己判断で中止しないようにします。
術後検診も指定された時期に受診し、傷口や体調の回復具合を確認してもらいましょう。
脾臓摘出後の生活と経過観察
脾臓を摘出したあとも、手術から順調に回復すれば、多くの犬はこれまでに近い生活へ戻ることができます。
退院後は体調の変化を確認しながら、病理検査の結果と獣医師から指示された経過観察の内容を確認していきましょう。
脾臓を摘出しても多くの犬は通常の生活に戻れる
脾臓を摘出しても、術後の経過が順調であれば、多くの犬は食事や散歩など手術前に近い生活へ戻ることができます。
退院後は食欲や元気の回復を確認しながら、獣医師の指示に従って少しずつ活動量を戻していきましょう。
病理検査の結果によって追加の検査や治療が必要になることがある
摘出した脾臓は病理検査を行い、病変の種類や性質を確認します。
結果によっては追加の検査や治療が必要になることもあるため、獣医師から説明を受け、今後の治療や経過観察について確認しましょう。
まとめ
犬の脾臓摘出後は、術後の出血や貧血、傷口の感染・腫れ・赤み・開きなどが起こる可能性があります。
退院後は食欲や元気、呼吸、排泄、傷口の状態を毎日確認し、歯茎が白い、立てない、呼吸が苦しそう、お腹が急に張る、傷口からの出血が止まらないといった症状があれば、すぐに動物病院へ連絡してください。
手術後の経過が順調であれば、多くの犬は食事や散歩など手術前に近い生活へ戻れますが、運動量は獣医師の指示に従って徐々に戻します。
病理検査の結果によって追加の検査や治療が必要になる場合もあるため、処方薬と術後検診の指示を守りながら経過を確認していきましょう。