目次
はじめに
本記事の目的
本記事はニュージーランド産ドッグフードについて、信頼できる情報を丁寧にまとめることを目的としています。市場動向、代表的なブランド、製品の特徴や製造方法、品質面での比較などをわかりやすく解説します。
読者像
愛犬の食事に関心がある飼い主さん、ペットショップや獣医さん向けの基礎情報を求める方、輸入フードの選び方を知りたい方に役立つ内容です。
本記事の構成と読み方
第2章から第7章までで主要ブランドや製法ごとに整理します。各章はブランドの特徴、原材料、製造方法、価格帯や向く犬種を中心に解説します。比較しながら読み進めると、自分の犬に合った選択がしやすくなります。
注意点
成分表やパッケージ表示は随時変更されることがあります。購入前に必ず最新の情報を確認してください。
以降の章で具体的なブランドごとの特徴を順に紹介します。
ニュージーランド産ドッグフード市場の多様性と高品質ブランドの展開
ニュージーランドが高品質とされる理由
ニュージーランドは自然環境が豊かで、牧草で育つ家畜や海の資源に恵まれます。動物飼育や原料のトレーサビリティ（追跡）に厳しい規制があり、それが製品の安全性につながっています。これらが“プレミアム”の評価を生んでいます。
市場の多様性 — ブランドと製品の違い
現地には多様なブランドが存在し、使う原料や製法で差が出ます。たとえば、冷凍・フリーズドライ、エアドライ、伝統的なキブル（乾燥粒）など製法が分かれます。原料もラム、鹿、魚など単一タンパク源に特化する商品や、ヒューマングレード素材を謳うものまで幅広いです。
消費者が注目するポイント
多くの消費者は「原料の産地」「加工方法」「保存料の有無」「アレルギー対応」を重視します。また、環境配慮や動物福祉への取り組みを評価する傾向が強まっています。
購入時のチェック項目
ラベルで原材料の順序、原産地表示、製法を確認してください。小型犬や高齢犬向けなど用途別のラインナップも増えていますので、犬の年齢や体調に合った商品を選ぶことが大切です。
アディクション（Addiction）とワイルドアイランズの特徴
ブランドの概要
アディクション（Addiction）はニュージーランド産の高品質ドライフードとして知られます。ワイルドアイランズは同じくニュージーランドの自然原料を生かしたラインで、どちらも原材料の透明性を重視します。
製造の違い（自社工場と外部委託）
アディクションは自社工場で製造する製品と、外部に委託して生産する製品があります。自社製品は製造工程を細かく管理でき、品質の安定を図れます。一方、委託製造はコストや生産量の面で柔軟性がありますが、ロットごとの差が出る場合があります。購入時はパッケージやロット表記を確認すると安心です。
原材料と栄養バランス
両ブランドともニュージーランド産の肉や魚を中心に使い、人工着色料や保存料を抑える傾向があります。タンパク質比率は高めで、活動的な犬に向きます。オリジン（Champion Petfoods）と同等レベルに位置付けられる品質ですが、配合や原料の違いで好みが分かれることがあります。
価格とコストパフォーマンス
タンパク質が高い一方で、通常価格ではやや高価です。ただし、割引販売を考慮すると購入単価は下がります。総合的にはコストパフォーマンスがやや劣るとの評価が出ることがありますので、定期購入やセールの利用で賢く選ぶとよいでしょう。
与え方のポイントと注意点
新しいフードへ切り替える際は、1〜2週間かけて少しずつ混ぜてください。高タンパク食は腎臓や消化に敏感な犬には負担になることがあるため、体調に変化があれば獣医に相談してください。保存は湿気と直射日光を避け、開封後は早めに使い切ることをおすすめします。
ヒトワン（HITOWAN）による日本発ニュージーランド製フリーズドライフード
製品概要
ヒトワンは日本発のブランドで、2025年9月にニュージーランド製のオリジナル・フリーズドライフードを発売しました。原料は現地で調達し、日本の品質基準で管理しています。プレミアム価格帯を想定したラインで、まずは成犬向けの総合栄養食として展開しています。
主な原材料と期待される効果
- マヌカハニー：天然の抗菌成分を含み、皮膚や消化の健康をサポートします。
- 緑イ貝：グルコサミンやオメガ脂肪酸が豊富で、関節の健康維持に役立ちます。
- ブルーベリー：抗酸化成分で免疫力の維持や細胞の健康を助けます。
これらはニュージーランド産の“スーパーフード”として配合されています。
フリーズドライの利点
フリーズドライは低温で水分を抜くため、栄養や風味を残しやすい製法です。長期保存が可能で、給餌時にぬるま湯やだしを加えて戻すだけで手軽に使えます。
使用上のポイントと今後の展開
与える量は体重や活動量で調整してください。保存は湿気を避け、開封後は早めに使い切るのが望ましいです。今後はシニア犬や小型犬向けの機能性フードも開発予定で、関節ケアや消化サポートに特化した製品が期待できます。
K9ナチュラルとキアオラ（Kia Ora）
K9ナチュラルの特徴
K9ナチュラルはラム肉やサーモン、ホキ、牛肉など多様なタンパク質を活かした製品を揃えます。生肉やフリーズドライ、デハイドレート（乾燥）タイプなど、形状の選択肢があり、好みやライフスタイルに合わせやすいです。たとえばラム主体のレシピはアレルギーのある犬にも合いやすく、サーモンは皮膚や被毛の健康をサポートします。給餌の際は少量ずつ試し、便や皮膚の様子を確認してください。獣医師と相談すると安心です。
キアオラ（Kia Ora）の特徴
キアオラはグレインフリーのラム肉ベースが代表的です。牛肉とレバー、カンガルー肉を使ったラインもあり、タンパク源を替えられる点が魅力です。穀物を含まないため、穀物に敏感な犬や原材料を限定したい場合に選ばれます。たとえばカンガルー肉は珍しいタンパク源としてアレルギー対策に役立つことがあります。パッケージの成分表を見て、好まない添加物が入っていないか確認してください。
選び方のポイント
- タンパク源を明確にする：ラム、サーモン、牛、カンガルーなどから犬に合うものを選びます。
- 原材料のシンプルさ：成分が少ないほど原因特定がしやすくなります。
- 少量で試す：新しいフードは少量から始め、体調を観察してください。
- 獣医師に相談：アレルギーや特別な栄養管理が必要な場合は専門家に相談しましょう。
ZiwiPeak（ジウィピーク）とエアドライ製法
製法の特徴
ZiwiPeakは「エアドライ製法」を採用し、低温でゆっくり水分を抜き取ります。高温で短時間に加熱する一般的な製法と比べ、タンパク質や脂肪、ビタミンを壊しにくく、風味も残りやすい点が特徴です。結果として栄養価が高く、犬の嗜好性（食いつき）が良いフードになります。
生トライプと乳酸菌の配合
製品には生トライプ（未加工の胃内物）が贅沢に使われ、乳酸菌を含むことが多いです。乳酸菌は腸内環境のバランスをサポートし、消化を助けます。具体例として、消化の弱い犬やフードの切り替え時にお腹の調子が安定しやすくなります。
マッカロー（サバ）を使った製品の利点
サバ由来のフィッシュオイルはEPAやDHAなどのオメガ‑3脂肪酸が豊富で、皮膚・被毛の健康や抗炎症作用に寄与します。エアドライで水分を抜くため、脂溶性の栄養素を保持しつつ保存性を高められます。
与え方と保存のポイント
少量ずつ試し、徐々に切り替えてください。エアドライはそのまま与えられますが、ぬるま湯で戻すと柔らかくなり食べやすくなります。開封後は湿気を避け密封し、直射日光の当たらない場所で保管してください。
注意点
原材料の質が価格に反映されやすく、やや高価です。アレルギーが心配な場合は成分表示を確認し、獣医師に相談してください。
ソウルメイト（SoulMate）ペットフード
ブランド概要
ソウルメイトはニュージーランドの山の幸と海の幸を活かしたプレミアムペットフードです。犬用・猫用の総合栄養食をそろえ、全年齢に対応するラインナップを提供しています。
特徴
- 4つの製法：各製法で素材の風味と栄養を引き出します（例：低温調理で旨味を残す、エアドライで保存性を高めるなど）。
- 4つの味：山の味（ビーフ等）や海の味（魚介）など、好みに合わせて選べます。
- ニュージーランド産高品質ビーフを使用したオールステージ対応の総合栄養食を用意しています。
原材料と栄養
主原料にニュージーランド産の肉や魚、地域で採れた野菜を使用します。人工添加物を極力抑え、バランスの良いタンパク質と脂質を配合しています。アレルギーが心配な場合は原材料表を確認してください。
対象と与え方
全年齢対応の製品は子犬・成犬・老犬まで使えますが、体重・年齢に合わせた給与量を守ってください。嗜好性が高いので切り替えも比較的スムーズです。
保存と購入のポイント
開封後は密閉して冷暗所で保存し、早めに使い切ることをおすすめします。ラインナップが多いため、まず小容量で試して愛犬・愛猫の好みを確認すると安心です。