犬用フード・おやつ

ロイヤルカナンで犬のアレルギー対策法を詳しく解説

はじめに

本章の目的

犬のアレルギーは皮膚のかゆみや赤み、下痢や嘔吐などの症状を引き起こします。本書の第1章では、ロイヤルカナンが提供する療法食の基本と、その役割についてわかりやすく説明します。

アレルギーと食事の関係

食物中の特定の成分が原因で症状が出ることがあります。症状はすぐに出る場合もあれば、時間をかけて現れる場合もあります。症状の違いを観察することが、対処の第一歩です。

ロイヤルカナンの療法食の考え方

ロイヤルカナンは症状に合わせて複数の製品を用意しています。例えば、アレルゲンを避けるために原材料を限定したり、タンパク質を小さく分解した製品を使ったりします。製造工程でも混入を防ぐ配慮を行っています。

本ガイドの読み方

次章以降で各製品の特徴や使用方法、獣医との連携について詳しく説明します。まずは愛犬の症状を記録し、獣医に相談する準備をしてください。

アミノペプチドフォーミュラ

製品の目的

ロイヤルカナンのアミノペプチドフォーミュラは、食物アレルギーで皮膚症状や消化器症状が出る犬のために作られた療法食です。原因となるタンパク質を避け、症状の改善を目指します。

主な成分と特徴

  • アミノ酸とオリゴペプチド:通常のタンパク質がアレルギー反応を起こさないよう、原料を分解した形で使います。たとえば小さくしたタンパク質が免疫に認識されにくくなります。
  • アレルゲンを排除する製造工程:原材料の選定や製造ラインでの混入を避ける配慮があります。
  • 抗酸化物質:ビタミンE、ビタミンC、タウリン、ルテインを配合し、皮膚の健康を支えます。

皮膚と消化への働き

消化しやすい成分で胃腸の負担を減らし、免疫系の過剰反応を抑えることを目指します。皮膚のバリア機能を補助し、かゆみや炎症の緩和に役立つ場合が多いです。

与え方と注意点

  • 獣医師の指示に従って長期間与えることが基本です。急に切り替えると胃腸に負担がかかるため、1週間程度かけて徐々に切り替えましょう。たとえば初日は25%、3日目は50%、7日目で100%といった割合です。
  • 他の食べ物やおやつはアレルギーの原因になることがあるため控えてください。

獣医師に相談するタイミング

かゆみや下痢が続く、食欲が落ちる、体重が急に減るような場合はすぐに相談してください。アレルギー以外の病気が隠れていることもあります。

犬のアレルギーの種類と対応

1. アレルギーの主な種類

  • 環境アレルゲン:花粉、ダニ、カビ、ハウスダストなどが原因で皮膚のかゆみや赤みを引き起こします。ノミアレルギー性皮膚炎(ノミの唾液が原因)も多いです。
  • 食物アレルギー:牛肉、乳製品、豚肉、鶏肉、グルテン(小麦)などのタンパク質が原因になることがあります。消化器症状や皮膚症状を起こします。

2. 症状の見分け方

  • 皮膚:強いかゆみ、赤み、脱毛、耳の炎症がよく見られます。
  • 消化器:下痢や嘔吐、体重減少が出ることがあります。
  • 発症の季節性:花粉など季節性なら外的環境を疑います。年中続く場合は食物や室内ダニを疑います。

3. 診断の方法

  • 獣医師による問診と身体検査が最初の一歩です。アレルギー検査(皮内試験や血液検査)も行いますが、食物アレルギーは除去試験(エリミネーションダイエット)で確かめるのが確実です。
  • 除去試験は新奇タンパク質や加水分解タンパク質の療法食を8〜12週間与え、症状の改善を確認します。厳格な管理が必要です。

4. 治療と日常対応

  • 痒みや炎症は薬(抗ヒスタミン、ステロイド、オクラシチニブなど)でコントロールします。皮膚ケアとして低刺激シャンプーや保湿も有効です。
  • ノミ対策や室内の掃除で環境アレルゲンを減らしましょう。

5. フード選びのポイント

  • 獣医師は加水分解タンパク質や新奇タンパク質(鹿や魚など)を推奨することがあります。ロイヤルカナンのアレルギー対応製品も選択肢の一つですが、愛犬の症状や原因を特定した上で獣医師と相談して決めてください。

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