はじめに
「お皿に入れた餌は食べないのに、手のひらに乗せると食べるのはなぜ?」
「毎回手であげないと食べないけれど、このまま続けても大丈夫?」と悩んでいませんか。
食事の時間になると食器の前で餌を残すのに、飼い主さんが手に取って口元へ差し出すと食べ始める状態が続くと、甘えているだけなのか、食器や食事環境が合わないのか、体調に問題があるのか気になりますよね。
この記事では、犬が餌を手でしか食べてくれない理由を整理したうえで、原因に合わせて自宅でできる対処法や、動物病院へ相談したほうがよい状態について順を追って説明していきます。
犬が餌を手でしか食べてくれないときは原因は?
犬が餌を手からなら食べるのに、食器に入れると食べない場合は、まず何が原因になっているのかを切り分けることが大切です。
普段の食べ方や食事環境、元気や体調の変化を順番に確認しながら原因を見極めましょう。
甘えや習慣で手からしか食べなくなっている
飼い主が毎回手から餌を与えていると、犬が「待っていれば手からもらえる」と覚え、食器から食べなくなることがあります。
食器には口をつけないのに、手に取ると普段どおり食べる場合は、手から食べることが習慣になっている可能性があります。
体調や食欲に変化がなければ、これまでの餌の与え方を振り返ってみましょう。
食器や食事環境に原因がある
食器の形や高さ、置き場所が合っていないと、犬が食器から餌を食べにくくなることがあります。
食器に顔を入れたがらない、餌をくわえて別の場所へ移動する場合は、食器や食事環境が気になっているのかもしれません。
手からなら同じ餌を食べる場合は、食器の高さや素材、置き場所などを見直してみましょう。
フードへの不満で食べ渋っている
フードの味や香り、硬さが好みに合わず、食器からは食べないのに、手から差し出すと口にする犬もいます。
フードのにおいを嗅いで離れたり、少しだけ食べて残したりする場合は、現在のフードへの食いつきを確認しましょう。
手から与えても食べる量が少ない場合は、食器ではなくフード自体を食べたがっていない可能性もあります。
加齢や口腔トラブル・体調不良が影響している
高齢になって噛む力が弱くなったり、歯や歯ぐきに痛みがあったりすると、食器からは食べにくくても、手から少量ずつなら食べられることがあります。
体調が悪く食欲が落ちている場合も、自分から食器へ向かわず、差し出された餌だけを口にすることがあります。
以前は食器から食べていた犬が急に手からしか食べなくなった場合は、口の中や元気、食欲などに変化がないか確認しましょう。
原因別|犬が手でしか食べないときの対処法
犬が手からしか餌を食べない場合は、原因に合わせて食事の環境や与え方を見直すことが大切です。
フードの硬さや香りなども確認し、食器から食べやすい状態に調整していきます。
食器や食事環境を見直す
食器から食べにくそうにしている場合は、食器の深さや高さ、安定性を確認しましょう。
食器が動いたり音が出たりする場合は滑りにくい場所に置き、無理のない姿勢で食べられる高さに調整します。
人の出入りや大きな音が気になる場所を避け、落ち着いて食事ができる環境を整えることも大切です。
手で与える回数を少しずつ減らす
毎回手から餌を与えている場合は、急にやめるのではなく、少しずつ回数を減らしていきます。
最初の数口だけ手から与え、残りは食器に入れて自分で食べるのを待ってみましょう。
食器から食べられるようになってきたら手から与える量を減らし、無理なく食器での食事へ切り替えていきます。
食事時間や与え方を一定にする
食事はできるだけ同じ時間帯に用意し、食器を置く場所や与え方も大きく変えないようにします。
食べないたびに手から与えていると、「待てば手からもらえる」と覚えてしまうことがあります。
家族で餌を与えている場合も対応をそろえ、食器から食べる習慣を少しずつ整えていきましょう。
フードの状態や与え方を工夫する
フードを食べにくそうにしている場合は、粒の大きさや硬さ、香りが愛犬に合っているか確認します。
硬くて噛みにくそうならぬるま湯でふやかすなど、食べやすい状態に調整してみましょう。
一度に多く盛ると食べにくそうな場合は、1日の必要量を大きく変えず、1回に食器へ入れる量を調整します。
こんな場合は早めに動物病院を受診しよう
犬が手からしか餌を食べない状態でも、手で与えれば食べられて元気がある場合と、体調不良が隠れている場合では対応が異なります。
食事環境や与え方を見直しても改善しない場合を含め、動物病院を受診する目安を確認しておきましょう。
手で与えても食べない
普段は手からなら食べていた犬が、手で与えても食べなくなった場合は、食べ方の癖だけとは考えず体調も確認しましょう。
フードを近づけても顔をそらすなど、明らかに食べようとしない場合は注意が必要です。
特に子犬や小型犬、高齢犬では長く様子を見ず、早めに動物病院へ相談しましょう。
元気がない・嘔吐や下痢などの症状がある
餌を食べないだけでなく、元気がない、嘔吐や下痢がある場合は、体調を崩している可能性があります。
何度も吐く、水も飲めない、ぐったりしている場合は、食事環境を変えて様子を見るのではなく早めの受診が必要です。
症状が始まった時間や回数を記録しておくと、受診時にも伝えやすくなります。
口を痛がる・食べにくそうな様子がある
餌を口から落とす、片側だけで噛む、口元を触られるのを嫌がる場合は、歯や歯ぐきに痛みがある可能性があります。
手から少量なら食べられても、食べにくそうな状態が続く場合は口の中のトラブルにも注意しましょう。
無理に口を開けて確認せず、気になる食べ方があれば動物病院で相談してください。
改善しない場合の受診目安
食器や食事環境、餌の与え方を見直しても食器から食べない状態が続く場合は、一度動物病院へ相談しましょう。
特に以前は問題なく食べていたのに、急に手からしか食べなくなった場合は、体調や口の中に原因が隠れていることもあります。
食べた量や食べ方の変化を記録しておくと、獣医師にも状況を伝えやすくなります。
手で食べる癖を改善するために避けたいこと
犬が手からしか餌を食べない状態を改善したい場合は、食べさせるための対応がかえって習慣を強めていないか確認することが大切です。
手で食べる癖を続けないために、避けたい対応を順番に確認していきます。
毎回手で与え続ける
食器から食べないたびに手で餌を与えていると、犬が「待っていれば手からもらえる」と覚えることがあります。
毎食すべてを手から与えていると、自分から食器で食べる機会も少なくなってしまいます。
手からなら食べられる場合でも、少しずつ食器から食べる習慣へ戻していきましょう。
食べないたびにおやつへ置き換える
餌を食べないたびにおやつを与えると、「餌を残せば好きなものがもらえる」と覚えてしまうことがあります。
フードは食べないのにおやつなら食べる場合でも、毎回おやつに置き換えるのは避けましょう。
普段の食事を基本にしながら、おやつの量や与えるタイミングを見直すことが大切です。
無理に長時間食べさせ続ける
食器から食べないからといって、長時間そばについて何度も餌を差し出す必要はありません。
食べるまで口元へ運び続けたり、食器の前から離れないようにしたりすると、食事が犬の負担になることもあります。
なかなか食べない場合はいったん食事を終え、無理に食べさせ続けないようにしましょう。
まとめ
犬が餌を手でしか食べないときは、単なる甘えや習慣だけでなく、食器や食事環境、フードの食べにくさ、体調なども含めて様子を確認することが大切です。
元気があり手からなら普段どおり食べられる場合は、食器や食事場所を整えながら、手から与える回数を少しずつ減らしていきましょう。
一方、手からでも食べない、元気がない、嘔吐や下痢がある、口を痛がるなどの変化が見られる場合は、食べ方の癖だけが原因とは限りません。
以前は食器から食べていたのに急に変わった場合も無理に食べさせ続けず、気になる様子があれば早めに動物病院へ相談してください。