はじめに
「犬の脾臓に腫瘍があると、どんな症状が出るの?」
「元気や食欲が落ちているけれど、すぐに動物病院へ連れて行ったほうがいい?」と不安になっていませんか。
愛犬がいつもより寝ている時間が長い、ご飯を残す、お腹が張っているように見えるなどの変化があると、年齢や一時的な体調不良によるものなのか、脾臓の異常と関係しているのか判断に迷うこともありますよね。
この記事では、犬の脾臓腫瘍で見られる症状と、早めに動物病院へ相談したい変化、急いで受診したいサインを整理します。
犬の脾臓腫瘍は初期に症状が出ないこともある?

犬の脾臓腫瘍は、初期には食欲や元気などに目立った変化が見られないことがあります。
腫瘍が大きくなるまで普段どおりに過ごしている場合もあるため、どのような経緯で発見されるのかを確認しておきましょう。
健康診断や別の検査で偶然見つかることがある
犬の脾臓腫瘍は、食欲や元気に変化がなくても、健康診断の超音波検査で見つかることがあります。
また、別の病気や体調不良を調べるために腹部を検査した際、脾臓の腫瘤が偶然見つかる場合もあります。
症状だけでは気づきにくいため、飼い主が異変を感じる前に発見されるケースもあります。
腫瘍が大きくなるまで目立った変化がない場合もある
脾臓に腫瘍があっても、ある程度大きくなるまで食欲や元気に目立った変化が出ない場合があります。
そのため、普段どおりに食事や散歩ができていても、腫瘍が大きくなっていることがあります。
見た目の体調だけでは判断しにくいため、検査で初めて分かるケースもあります。
犬の脾臓腫瘍で見られる主な症状
犬の脾臓腫瘍では、元気や食欲の低下など日常生活で気づきやすい変化から、お腹の膨らみ、歯ぐきや舌の色の変化まで、さまざまな症状が見られることがあります。
愛犬の異変に早く気づけるよう、脾臓腫瘍で見られる主な症状を順番に確認していきましょう。
元気がなくなり散歩や遊びを嫌がる
犬の脾臓腫瘍では、普段より元気がなくなり、散歩へ行きたがらない、遊びに反応しないといった変化が見られることがあります。
これまで歩いていた犬が途中で立ち止まったり、横になっている時間が増えたりすることもあります。
体調の変化や出血によって体を動かしにくくなると、こうした様子として現れる場合があります。
食欲が落ちる・体重が減る
犬の脾臓腫瘍では、いつものフードを残したり、食事を出しても食べ始めなかったりすることがあります。
食べる量が少ない状態が続けば、少しずつ体重が減ってくる場合もあります。
普段から食事量や体重を確認しておくと、こうした変化にも気づきやすくなります。
お腹が張る・膨らんで見える
脾臓の腫瘍が大きくなると、お腹が張ったり、普段より膨らんで見えたりすることがあります。
また、腫瘍から出血して腹腔内に血液がたまることで、お腹が膨らむ場合もあります。
以前より腹部が大きく見えるなど、見た目の変化から気づくこともあります。
歯ぐきや舌が白っぽくなる
脾臓の腫瘍から出血すると、血液が失われて貧血が起こり、歯ぐきや舌が普段より白っぽく見えることがあります。
通常はピンク色の歯ぐきや舌が薄い色になっている場合は、注意が必要です。
特にほかの体調変化も見られる場合は、早めに状態を確認しましょう。
呼吸が速くなる・息苦しそうにする
脾臓の腫瘍から出血して貧血が進むと、体へ十分な酸素を運びにくくなり、呼吸が速くなることがあります。
安静にしているのに呼吸が速い、胸やお腹を大きく動かしているなど、普段とは明らかに違う呼吸が見られる場合は注意が必要です。
ふらつく・突然倒れることがある
脾臓の腫瘍から腹腔内へ出血すると、循環する血液量が減り、ふらついたり突然倒れたりすることがあります。
立ち上がったときに足元が安定しない、歩いている途中で力が抜けるように倒れるなど、急に状態が変化する場合もあります。
脾臓腫瘍の破裂や腹腔内出血で症状が急変することがある
犬の脾臓腫瘍は、腫瘍が破裂して腹腔内に出血すると、それまで目立った症状がなくても急に状態が変化することがあります。
大量出血では突然ぐったりして立てなくなることもあるため、出血量によってどのような症状が現れるのかを確認していきましょう。
腫瘍から出血すると貧血やショックにつながる
脾臓の腫瘍が破裂して腹腔内へ出血すると、血液が失われて貧血につながることがあります。
さらに出血が続いて循環する血液量が減ると、血圧を保てなくなり、ショック状態に陥る場合もあります。
出血量によっては、短時間で状態が悪化することもあるため注意が必要です。
少量の出血では一度元気を取り戻すこともある
脾臓の腫瘍からの出血が少量の場合、一時的に元気がなくなったあと、再び動けるようになることがあります。
出血が一時的に止まると、ぐったりしていた状態が改善し、普段に近い様子へ戻る場合もあります。
ただし、元気になったように見えても、再び出血する可能性があるため注意が必要です。
大量に出血すると突然ぐったりして立てなくなることがある
脾臓の腫瘍から大量に出血すると、循環する血液量が急激に減り、突然ぐったりすることがあります。
それまで普段どおりに歩いていた犬でも、出血が急速に進むと、自力で立ち上がれなくなるほど状態が変化する場合があります。
犬の脾臓腫瘍ですぐに受診が必要なサイン
犬の脾臓腫瘍では、腫瘍からの出血によって急速に状態が悪化し、早急な診察や処置が必要になることがあります。
一度元気を取り戻しても同じ症状を繰り返す場合があるため、受診が必要なサインを確認しておくことが大切です。
突然倒れた・立てない場合は早急に動物病院へ行く
犬が突然倒れたり、自力で立てなくなったりした場合は、すぐに動物病院へ連絡して受診します。
脾臓の腫瘍から大量に出血すると、循環する血液量が急激に減り、立っていられなくなることがあります。
横になったまま動けない場合は、自宅で回復を待たず早めに診察を受けましょう。
歯ぐきが白い・呼吸が速い場合も様子を見ない
歯ぐきが普段より白く、安静にしていても呼吸が速い場合は、様子を見続けず動物病院へ連絡します。
腹腔内への出血で貧血が進むと、歯ぐきの色が薄くなったり、呼吸が速くなったりすることがあります。
普段とは明らかに違う変化が見られた場合は、早めに受診しましょう。
お腹の張りと元気消失が同時に見られる場合は注意する
お腹が普段より張って見え、同時に元気がなくなった場合は、腹腔内への出血に注意が必要です。
脾臓の腫瘍から出血すると、お腹が膨らむとともに、循環する血液量が減って元気がなくなることがあります。
こうした変化が同時に見られた場合は、動物病院へ連絡しましょう。
一度元気になっても症状を繰り返す場合は受診する
一度ぐったりしたあとに元気を取り戻しても、同じような症状を繰り返す場合は動物病院を受診します。
脾臓の腫瘍からの出血が一時的に止まると、普段に近い状態へ戻ることもあります。
その後、再び元気がなくなった場合は、回復したと判断せず獣医師に相談しましょう。
まとめ
犬の脾臓腫瘍は、初期には元気や食欲に目立った変化がなく、健康診断や別の検査で偶然見つかることがあります。
腫瘍が大きくなったり出血したりすると、元気・食欲の低下、お腹の張り、歯ぐきが白くなる、呼吸が速くなる、ふらつくといった症状が現れる場合があります。
特に、突然倒れて立てない、歯ぐきが白い、呼吸が速い、お腹の張りと元気消失が同時に見られる場合は、腹腔内出血の可能性があるため、様子を見続けず動物病院へ連絡しましょう。
一度元気を取り戻しても再びぐったりする場合があるため、症状が繰り返されるときも受診して状態を確認することが大切です。