目次
はじめに
「老犬が毎晩のように夜中に起こしてくるのはなぜ?」
「鳴いたり歩き回ったりするたびに対応したほうがいいの?」と困っていませんか。
これまで朝まで眠っていた愛犬が、深夜に突然起きて飼い主を呼んだり、部屋の中を歩き回ったりするようになると、寝不足が続くだけでなく、体調に異変があるのではないかと心配になりますよね。
この記事では、老犬が夜中に起こしてくるときに考えられる原因から、今すぐ自宅でできる対処法、動物病院へ相談したい変化まで解説します。
老犬が夜中に起こしてくる理由は?
老犬が夜中に飼い主を起こす理由は、単に眠くないからとは限りません。
ここでは、老犬が夜中に起こしてくる主な理由を順番に解説します。
トイレに行きたい
老犬になると、加齢によって排尿を長時間我慢することが難しくなり、夜中にトイレへ行きたくなって飼い主さんを起こすことがあります。
寝る前に排泄を済ませていても、朝まで待てず途中で目を覚ましてしまうこともあります。
夜中に起きたときは一度トイレへ連れて行き、実際に排尿や排便をするか確認してみましょう。
不安や寂しさを感じている
老犬は夜中に目を覚ましたとき、周囲が暗かったり飼い主さんの姿が見えなかったりすると、不安を感じて鳴いたり、そばまで来て起こしたりすることがあります。
飼い主さんが近くに行くと安心したように落ち着き、そのまま眠る場合は、不安や寂しさが関係しているかもしれません。
夜中に起きる時間や、声をかけたりそばに行ったりしたあとの様子を確認してみましょう。
認知機能の低下で昼夜が逆転している
老犬は認知機能が低下すると、昼間に長く眠って夜になると目が覚めるなど、生活リズムが変わることがあります。
夜中に何度も起きる、部屋の中を歩き回る、理由が分からないまま鳴き続けるといった様子が見られる場合は、昼夜のリズムが崩れている可能性があります。
昼間に眠っている時間や夜中に起きた回数を記録しておくと、生活リズムの変化にも気づきやすくなります。
痛みや体調不良で眠れない
関節や腰などに痛みがあると、楽な姿勢を保つことが難しくなり、夜中に何度も目を覚ますことがあります。
横になってもすぐに立ち上がる、何度も寝返りをする、呼吸の様子がいつもと違うといった変化がないか確認しましょう。
これまで朝まで眠れていた犬が急に夜中に起きるようになった場合も、年齢のせいだけと考えず、痛みや体調の変化がないか注意して見てあげることが大切です。
寝床や室温など睡眠環境に問題がある
老犬になると筋力や体温を調節する力が低下し、これまで快適に使っていた寝床や室温でも眠りにくくなることがあります。
寝床が硬くて同じ姿勢を続けられない、暑さや寒さを感じて何度も場所を移動するといった様子がないか確認してみましょう。
寝床の硬さや室温を過ごしやすい状態に整え、夜中に起きる回数が減るか様子を見てあげてください。
老犬に夜中起こされたときにまず確認したいこと
老犬に夜中起こされたときは、すぐに原因を決めつけず、そのときの様子を確認することが大切です。
ここでは、老犬に夜中起こされたときに最初に確認したいポイントを解説します。
トイレや水を欲しがっていないか確認する
夜中に起こされたときは、まずトイレへ連れて行き、排尿や排便をしたがっていないか確認してみましょう。
また、水飲み場へ向かったり器の前で待ったりする場合は、いつでも飲める新鮮な水が用意されているかも確認します。
トイレや水分補給を済ませたあと、落ち着いて寝床へ戻って眠れるかまで様子を見てあげることが大切です。
痛みや体調不良のサインがないか確認する
夜中に何度も立ち上がる、横になってもすぐに姿勢を変える、体に触れると嫌がるなど、痛みを感じているような様子がないか確認しましょう。
呼吸が普段より速い、苦しそうにしている、元気がなくぐったりしているといった変化が見られる場合も注意が必要です。
いつもと明らかに様子が違うと感じたら、どのような症状がいつから続いているのかも確認しておくと、動物病院へ相談するときに伝えやすくなります。
夜中に起きる時間や様子を記録する
夜中に起きることが続いている場合は、起きた時刻や回数だけでなく、そのときにどのような行動をしていたかも一緒に記録しておきましょう。
「午前1時に起きてトイレで排尿した」「午前3時に起きて部屋の中を歩いていた」など、時刻と行動をセットで残しておくと変化を把握しやすくなります。
数日間記録を続けることで、毎日同じ時間帯に起きているのか、以前より回数が増えているのかも確認しやすくなります。
原因別の対処法
老犬が夜中に起きるときは、考えられる原因に合わせて対処することが大切です。
ここでは、老犬が夜中に起きる原因に合わせた対処法を解説します。
生活リズムを整えて昼夜逆転を防ぐ
昼間に眠っている時間が長い場合は、朝になったらカーテンを開けて日光を取り入れ、食事や散歩の時間も毎日大きくずれないように整えてみましょう。
体調に無理のない範囲で散歩をしたり室内でゆっくり過ごしたりする時間をつくり、日中ずっと眠り続けないようにすることも大切です。
夜は照明を少し落として物音を抑え、眠る時間帯をある程度そろえることで、昼と夜の区別をつけやすくしてあげましょう。
安心して眠れる環境を整える
老犬の寝床は、立ち上がったり寝返りをしたりしやすく、体が沈み込みすぎないものを選ぶと過ごしやすくなります。
暑くて寝床から離れる、寒そうに体を丸めているといった様子が見られたら、エアコンや寝具を使いながら快適に過ごせる室温に調整しましょう。
夜中にトイレへ行くことがある場合は、寝床からトイレまでの通路に物を置かず、安全に移動できる環境を整えておくことも大切です。
不安が強いときは落ち着いて安心させる
夜中に鳴いたり飼い主さんを探したりするときは、大きな声で反応するのではなく、そばへ行って優しく声をかけながら落ち着くのを待ちましょう。
飼い主さんが近くにいると安心して眠れる場合は、寝床を気配が感じられる場所へ移してみるのもひとつの方法です。
夜中は遊びなどで興奮させず、落ち着いたあとはそのまま眠りにつけるよう、静かな環境を保ってあげましょう。
体調不良が疑われるときは早めに動物病院を受診する
体を痛がる、呼吸が苦しそう、食欲が落ちている、ぐったりしているなどの変化が見られる場合は、体調不良によって夜中に眠れなくなっている可能性があります。
これまで朝まで眠れていた老犬が急に何度も起きるようになった場合も、起きた時刻や回数、そのときの様子を記録しておくとよいでしょう。
気になる症状が続いている場合や普段と明らかに様子が違う場合は、長く自宅で様子を見続けず、早めに動物病院へ相談してください。
こんな症状があるときは動物病院へ相談しよう
老犬が夜中に起きる状態には、加齢だけでなく痛みや体調不良が関係していることもあります。
ここでは、動物病院への相談を検討したい症状や変化を解説します。
急に夜中に起きるようになった
これまで朝まで眠れていた老犬が急に夜中に起きるようになった場合は、いつ頃から始まったのか、1晩に何回ほど起きているのかを確認してみましょう。
数日続いている場合や、少しずつ起きる回数が増えている場合は、年齢による変化だけと考えず、一度動物病院へ相談することをおすすめします。
受診するときは、変化が始まった時期や、夜中に起きたあとにどのような行動をしているのかを伝えられるようにしておくと安心です。
痛がる・呼吸が苦しそう・食欲がないなどの症状がある
夜中に起きるだけでなく、体に触れると痛がる、呼吸が苦しそう、食欲が落ちているなどの症状が見られる場合は、早めに動物病院へ相談しましょう。
特に呼吸が明らかに苦しそう、立ち上がれない、ぐったりして反応が鈍いといった様子がある場合は、時間帯にかかわらず受診できる動物病院へ連絡することが大切です。
症状が始まった時刻や食べられた量、呼吸や動きの変化などを確認しておくと、獣医師にも状況を伝えやすくなります。
夜鳴きや徘徊が続き日常生活に支障が出ている
夜鳴きをしたり室内を歩き回ったりする状態が何日も続き、愛犬が十分に眠れていないようであれば、動物病院へ相談してみましょう。
飼い主さんが毎晩何度も起こされ、十分な睡眠を取れない状態が続いている場合も、無理をせず相談するひとつの目安になります。
夜鳴きや徘徊が始まる時刻や続く時間、1晩に何回ほど繰り返すのかを記録しておくと、受診時に状況を伝えやすくなります。
老犬が夜中に起こしてくるときにやってはいけない対応
老犬に何度も夜中に起こされると、飼い主も睡眠不足になり、つい叱ったり反応せずにやり過ごしたくなったりすることがあります。
ここでは、老犬が夜中に起こしてくるときに避けたい対応を解説します。
叱ったり無視し続けたりしない
老犬が夜中に鳴いたり飼い主さんを起こしたりしても、大きな声で叱ったり、そのまま長時間無視したりするのは避けましょう。
まずはそばへ行き、トイレや水を求めていないか、体を痛がっていないか、呼吸にいつもと違う様子がないかを確認します。
必要な対応をしたあとは、愛犬が落ち着いて寝床へ戻り、再び眠れそうかまで優しく見守ってあげましょう。
原因を確認せず様子見を続けない
老犬が夜中に起きる状態が続いている場合は、「年齢のせいだから」と決めつけて、長く様子を見続けないことも大切です。
起きた時刻や回数、そのときの行動に加えて、食欲や排泄など普段と変わったところがないか記録しておくと、原因を考える手がかりになります。
数日経っても改善しない、起きる回数が増えている、ほかにも気になる症状が見られる場合は、記録した内容をもとに動物病院へ相談しましょう。
まとめ
老犬が夜中に起こしてくるときは、年齢のせいと決めつけず、まずはトイレや不安、体調、睡眠環境などに気になる変化がないか確認してあげましょう。
起きる時間や回数、そのときの様子を記録しておくと、原因を考える手がかりにもなります。
自宅では、昼夜の生活リズムや寝床を整え、不安そうなときは優しく声をかけるなど、愛犬の様子に合わせてできることから試してみてください。
ただし、急に夜中に起きるようになった場合や、痛み・呼吸・食欲などにも変化が見られる場合は、無理に様子を見続けず動物病院へ相談しましょう。
夜中に何度も起こされると飼い主さんも大変ですが、叱ったり無視したりする前に「何か伝えたいことがあるのかもしれない」と様子を見てあげることが大切です。
普段との小さな違いにも目を向けながら、愛犬が少しでも安心して眠れる環境を整えてあげましょう。